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17 AUG 2015 • 15-H1-044-0-00 • Folded size: 8”x10”
1. 従来のプロトコールに従い、
ルーチンのEGD (消化管内視
鏡検査) を実施してください。全ての手順に従い、
かつチ
ューブ留置に危険を及ぼすような異常がないことを確認
した後、患者を仰向けに寝かせ、空気で胃の拡張を行な
います。
2. 留置した胃瘻チューブが視界に入るまで、内視鏡を操作
します。
3. 留置した胃瘻チューブにフロッピーチップ (非外傷性) ガイ
ドワイヤを挿入し、
チューブを抜きます。
4. HALYARD* ストーマ測定器で、
ストーマの長さを測りま
す。
チューブの留置
1. MIC-KEY* 胃空腸栄養補給チューブは適切なサイズを選
択し、上記のチューブ準備手順に従って準備を行なってく
ださい。
2. ガイドワイヤに沿って HALYARD* MIC-KEY* 胃空腸栄養
補給チューブを胃に挿入している間、誘導カニューレと空
腸ハブを手で持ってください。
3. 上記のチューブの留置手順 2 に戻り、
その後の手順に従
って
手術を完了させます。
4. 前記のチューブ位置の確認にある指示に従い、
チューブの
位置が適切か確かめます。
空腸栄養補給用エクステンション セットの組
み立て
1. MIC-KEY* 胃空腸栄養補給チューブの最上部にある、栄
養補給ポートの蓋
(図 1-C を参照)
を開けます。
2. MIC-KEY* エクステンション セット
(図 2 を参照)
を、
ロ
ックとキーコネクタが一直線になるようにしてから、
「空腸」
と記されたポートに挿入します。
セット上にある位置確認
用の黒線と、空腸栄養補給ポート上の黒線とが一直線に
なるようにします。
3. コネクタを下向きに押しながら、軽い抵抗を感じるまで (
およそ90 度) 右向きにひねって、
セットを空腸栄養補給
ポートにはめ込みます。止める位置まで行ったら、
コネクタ
はこれ以上ひねらないでください。
4. セット上の黒線が空腸栄養補給ポート上の黒線と一直
線になるまでコネクタを左向きにひねって、
エクステンショ
ン セットを取り外します。
5. セットを取り外したら、備え付けのポートカバーで、胃ポー
ト・空腸ポートに蓋をします。
注意:
空腸ポートは、吸引具には絶対接続しないでく
ださい。空腸ポートからの残留物は、測定しないでくださ
い。
胃減圧用エクステンション セットの組み立て
1. MIC-KEY* 胃空腸栄養補給チューブの最上部にある、栄
養補給ポートの蓋を開けます。
2. MIC-KEY* ボーラス エクステンション セット
(図 3 を参
照)
を、
ロックとキーコネクタが一直線になるようにしてか
ら、
「胃」 と記されたポートに挿入します。
セット上にある
位置確認用の黒線と、胃ポート上の黒線とが一直線にな
るようにします。
3. コネクタを下向きに押しながら、軽い抵抗を感じるまで (
およそ 90 度) 右向きにひねって、
セットを胃減圧ポート
にはめ込みます。
注意:
止める位置まで行ったら、
コネクタはこれ以上ひね
らないでください。
4. セット上の黒線が胃ポート上の黒線と一直線になるまで
コネクタを左向きにひねって、
エクステンション セットを取
り外します。
5. セットを取り外したら、備え付けのポートカバーで、胃ポー
ト・空腸ポートに蓋をします。
注意:
吸引は、断続的または頻繁に行なわないでくだ
さい。高圧が原因で、
チューブの収縮、胃組織の損傷、出
血が生じることがあります。
薬剤投与
薬剤は、できる限り液体を使うようにし、固体の薬剤を砕い
て水と混ぜたものが安全かどうか、薬剤師に聞いてくださ
い。安全な場合は、固体の薬剤を細かい粉末状にして水に
溶かしたものを、栄養補給チューブから投与します。腸溶性
製剤を砕くこと、製剤を調合乳と混ぜることは、絶対に避け
てください。
カテーテル チップ シリンジを使って、規定量の水でチューブ
の洗浄を行なってください。
チューブ開通性に関するガイドライン
チューブを適切に洗浄することは、
チューブの閉鎖を防ぎそ
の開通性を維持する最上の方法です。以下の記載は、
チュ
ーブの閉鎖を防ぎその開通性を維持するためのガイドライ
ンです。
• 継続的に栄養補給を行う場合、栄養補給が途切れたと
き、
もしくは断続的な栄養補給を行なう前と後に、栄養
補給チューブを4 ~ 6 時間ごとに洗浄してください。
チュ
ーブを使っていない時は、少なくとも8 時間ごとに洗浄し
ます。
• 薬剤投与の前後および投与と投与の間に、栄養補給チ
ューブを洗浄してください。
このように洗浄を行ない、薬剤
と調合乳とが相互作用を起こしてチューブの閉塞が起こ
ることを未然に防ぎます。
• 薬剤は、できる限り液体を使うようにし、固体の薬剤を砕
いて水と混ぜたものが安全かどうか、薬剤師に聞いてく
ださい。安全な場合は、固体の薬剤を細かい粉末状にし
て水に溶かしたものを、栄養補給チューブから投与しま
す。腸溶性製剤を砕くこと、製剤を調合乳と混ぜること
は、絶対に避けてください。
• クランベリージュースやコーラ飲料などの酸性洗浄薬で
栄養補給チューブを洗浄しないでください。酸性質が調
合乳中のタンパク質と相互作用して、
チューブが詰ること
があります。
洗浄に関する一般的ガイドライン
• カテーテル チップ シリンジは、30 ~ 60 ml のものを使用
します。小さいチューブの場合、圧力が増してチューブが
破裂する恐れがあるので、
これより小さいシリンジは使用
しないでください。
• チューブの洗浄は、常温の水道水を使用します。市の上
水道に問題があると思われる場合は、滅菌水を使用しま
す。水の量は、患者のニーズ、臨床症状、およびチューブ
の種類によって異なりますが、平均量は成人で10 ~ 50
ml 、小児で 3 ~ 10 mlです。栄養補給チューブ洗浄に
使用する水の量は、水分補給状態によっても影響されま
す。一般的に、洗浄水の量を増やすと、静脈内輸液を補
足する必要がなくなります。
ただし、腎不全の患者やその
他の水分制限がある場合、洗浄水の量は、開通性を維持
するのに必要な最低限に留めてください。
• チューブを洗浄する場合、無理な力を加えないでくださ
い。無理な力を加えると、
チューブに穴があいたり消化管
に損傷が生じたりすることがあります。
• 患者の記録に、洗浄の時間および洗浄水の量を記述し
ておいてください。
これにより、看護人は、患者のニーズを
より正確に監視することができます。
毎日のケア & 点検リスト
患者の評価
痛み、圧迫感、不快感、熱、発疹、化膿、消化管からの流出な
どの症状がないか、患者の評価を行なってください。
痛み、圧迫感、不快感の症状がないか、患者の評価を行なっ
てください。
ストーマ部位の評価
赤み、過敏症、浮腫、腫れ、圧痛、熱、発疹、化膿、消化管か
らの流出など、感染の症状がないか、患者を評価してくださ
い。
圧迫壊死、皮膚の損傷、過剰肉芽組織の症状がないか、患
者を評価します。
ストーマ部位の洗浄
温水と中性洗剤を使ってください。
円を描くように、
チューブから外に向けて洗浄します。
縫合部、外部ボルスター、固定装置のすべてを綿棒で洗浄
します。
すすぎと乾燥をしっかり行ないます。
チューブの評価
破損、閉塞、異常な変色などの異状がないか、
チューブの評
価を行なってください。
栄養補給チューブの洗浄
チューブを引張り過ぎたり動かし過ぎたりしないように気をつ
けて、温水と中性洗剤で洗浄します。
すすぎと乾燥をしっかり行ないます。
空腸・消化・バルーン ポートの洗浄
綿棒またはソフトな布で、人工栄養や薬剤残存物を取り除
きます。
外部ボルスターを回さないでください。
回すと、
チューブがねじれて位置がずれる恐れがあります。
外部ボルスター位置の確認
外部ボルスターが皮膚から 2 ~ 3 mm 上の位置にあること
を確かめてください。
栄養補給チューブの洗浄
継続的に栄養補給を行う場合や栄養補給が途切れた時、
栄養補給チューブを4 ~ 6 時間ごとに洗浄してください。
チ
ューブを使っていない時は、少なくとも8 時間ごとに洗浄しま
す。
胃内残存物がないか調べた上で、栄養補給チューブを洗浄
してください。
薬剤投与の前後に、栄養補給チューブを洗浄します。
クランベリージュースやコーラ飲料などの酸性洗浄薬で栄養
補給チューブを洗浄しないでください。
バルーンのメンテナンス
バルーンに入っている水の量は週に1回チェックしてください。
• ルア スリップ シリンジをバルーン拡張ポートに挿入し、
チ
ューブを押さえながら水を吸引します。
シリンジ内の水量
を、患者の記録に記述されている推奨量もしくは最初に
処方された量と比較します。
この水量が推奨量または処
方量より少ない場合は、すでに吸引した分の水をまずバ
ルーンに注入してから、推奨量や処方量に足りない分を
吸引してこれをバルーンに足します。バルーンの収縮を行
なう際は、
チューブ付近から胃内容物がもれることがある
ので気をつけてください。水の量、水の交換量 (該当する
場合のみ)、
および日時を記録してください。
• 10 ~ 20 分待ってから、
この手順を繰り返します。バルー
ン内が空の場合は水がもれているので、
チューブの交換
を行なってください。バルーンの収縮や破損が生じると、
チューブが外れたりずれたりする場合があります。バルー
ンが破れた場合は、新しいものと交換してください。
チュー
ブをテープで所定の位置に固定し、施設のプロトコールま
たは医師の指示に従います。
注意: バルーンの滅菌水または蒸留水を補充してくださ
い。空気や生理食塩水は使わないでください。生理食塩
水を使うと、
結晶化してバルーンのバルブやルーメンが詰
まってしまうことがあります。空気の場合は、浸出してバ
ルーンが収縮してしまうことがあります。水量は、推奨量
に従ってください。
バルーンを拡張し過ぎると、
ルーメンの
邪魔になったりバルーンの寿命が短くなったりします。拡
張が足りないと、
チューブが適切な位置に固定できませ
ん。
チューブの閉塞
チューブの閉塞は、通常、以下の原因で生じます。
• 洗浄が不完全だった
• 胃の残存物測定後、洗浄しなかった
• 薬剤投与が適切でなかった
• 錠剤の破片があった
• 薬剤が粘着性だった
• 人工栄養が粘着性だった。通常、濃縮または補強した人
工栄養は粘り気が強く、
よくチューブを詰まらせる原因と
なります。
• 人工栄養に雑菌が混入して凝固した
• 胃または腸の内容物が逆流した
チューブの障害物除去
1. 栄養補給チューブがねじれていたり、外れていたりしない
か、確認してください。
2. 皮膚表面より上に障害物が見える時は、やさしくマッサー
ジするか指でチューブを搾るようにして、障害物を砕きま
す。
3. 次に、温水を入れたカテーテル チップ シリンジを適切な
チューブアダプタかルーメンに挿入し、
そっと引いてからプ
ランジャを押して障害物を取り除きます。
4. 障害物がとれない時は、手順 3 に戻ります。適度の吸引
とシリンジ圧力を交互に繰り返すと、大抵の障害物がと
れます。
5. それでもとれない時は、医師に相談してください。患者に
おけるチューブ閉塞や副作用の原因となることがあるの
で、
クランベリージュース、
コーラ飲料、食肉軟化剤、
キモト
リプシンは使用しないでください。障害物がなかなか除け
ない場合は、
チューブの交換を行なってください。
バルーンの寿命
バルーンの寿命を正確に予想することはできません。
シリコ
ンバルーンは通常1~8か月間持ちますが、バルーンの寿命
はいくつかの要因によって左右されます。
これらの要因には、
薬剤、バルーン拡張に使う水の量、胃液pH、
チューブの手入
れ状態などがあります。
キットの内容物
• ロープロファイル胃空腸栄養補給チューブ 1 本
• 誘導カニューレ 1 個
• 1 ~ 6 ml ルアー スリップ シリンジ
• 1 ~ 35 ml カテーテル チップ シリンジ
• MIC-KEY* 連続栄養補給エクステンションセット 1 個
(SECUR-LOK* 直角コネクター、2ポート 「Y 型」 、12インチ
(30.48 cm) のクランプ付き)