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PN-3078-0001 Rev. C 01/13
• バルーン圧は定格 破裂 圧力(RBP)を決して超 過しないでくださ
い。RBPはin-vitro試験の結果に基づくものです。最低限99.9%
(95% 信頼区間内)のバルーンは、このRBP以下では破れません。過圧
を防ぐため圧力モニター装置を使用することを推奨します。
• AngioSculptデバイスを用いたPTCA は、有害となりうる合併症、また
は、生命を脅かす合併症が生じた場合、現場(または近くの施設)で
緊急の冠動脈バイパス移植術を迅速に行える病院でのみ行って下
さい。
• 推奨のバルーン膨張剤のみを使用して下さい。バルーンの膨張に空気
やガス状媒質を決して使用しないで下さい。
• AngioSculptカテーテルを新規に展開した地金ステントや薬剤溶出
ステントと併 用 する 場 合 に は 注 意 深く進 入させ て 下 さ い 。
AngioSculpt カテーテルは、ステントによる拡張後又は留置したばか
りのステントの遠位部の病変に関しては、治験で実証されていませ
ん。ベンチテストでは AngioSculptカテーテルのステントへの挿入ま
たはステントからの抜去時の追加リスクは示されていません(ステン
ト支柱による妨害、AngioSculptカテーテルの残留または損傷は見
られない)。
• 梱包上に記載されている「Use Before(有効期限)」前にカテーテルを
使用して下さい。
V.
注意
• 血管形成術を行う前にカテーテルの機能、装置が完全であることを
点検し、装置の寸法や長さが装置の使用目的である形成術に適して
いることを確認してください。
• 本カテーテルシステムは、経皮的冠動脈形成術を行う訓練を受けた
医師のみが使用してください。
• 冠動脈ステント手術の病院の標準の治療に従って、術中および術後
に、適切な抗血小板剤、抗凝固剤および冠拡張薬による療法を患者
に施す必要があります。
• 先端が拘束されている場合、カテーテルシャフトを
180
度を超えて回
転させないでください。
• カテーテル使用中にルアーハブを 5 回以上回転させないでください。
• AngioSculptカテーテルをガイドワイヤーの不安定な部分まで進入
または退行させないでください。
• 進入および退行を含むカテーテルの操作は必ずハイポチューブシャ
フトを握って実施してください。
• カテーテルの操作時に通常より強い抵抗があるか、あるいは、ガイ
ドワイヤーがねじれている疑いがある場合は、カテーテルシステム
全体(AngioSculptカテーテルと可動ガイドワイヤー)を一体として注
意深く取り出します。
• AngioSculpt カテーテルがガイドワイヤーの先端を越えて入っている
ことがX線透視に示された場合、カテーテルを引き戻し、再度進める
前にワイヤーを再ロードします。
VI.
合併症
起こりうる合併症を以下の表
1
に示します(ただし、必ずしもこれらに限
定されません)。
表
1
: 起こりうる合併症
• 死亡
• 心臓まひ(急性心筋梗塞)
• 治療冠動脈の全面閉塞
• 冠動脈解離、穿孔、 破断または損傷
• 心臓タンポナーデ
• 治療血管の再還流が無いか、または遅い
• 緊急冠動脈バイパス術 (CABG)
• 緊急経皮冠動脈インターベンション
• CVA/卒中
• 仮性動脈瘤
• 拡張血管の再狭窄
• 不安定胸痛 (狭心症)
• 血栓塞栓症またはデバイス構成部品の残留
• 不規則な心拍 (生命を脅かすような心室細動を
含む不整脈 )
• 重症の低血圧または重症の高血圧
• 冠動脈攣縮
• 出血または血腫
• 輸血の必要
• 血管アクセス部位の外科的修復
• 鼠径部の動脈と静脈間の血流のための経路
(動静脈瘻)の造設
• X線色素(造影剤)に対する薬物反応、アレルギー反応
• 感染症
VII.
臨床治験概要
治験デザイン
生来の血管および術後のステント内再狭窄における広範な冠動脈病
変部を対象としたAngioSculptカテーテルの安全性と有効性を評価
するために、多施設共同、非無作為化、単一群前向き臨床試験を実施
した。治験対象集団は臨床的に必要な経皮冠動脈インターベンショ
ンを受ける予定のある成人患者である。説明と同意の手続きを終えた
後、治験の選択基準を満たした45人の患者はAngioSculptカテーテル
を用いた治療を受けた。
患者の選択
以下の選択基準が患者の選別に用いられた。
• ステント内再狭窄を含め生来の冠動脈において臨床的に必要な経
皮的冠動脈インターベンションを受ける予定がある患者。
• 標的病変部の対照血管径が
2.0
~
4.0
mm
である。
• 標的病変部の長さが
30mm
以下である。
• 標的病変部の重症度は、血管径狭窄率が
60%
以上である。
上記基準を満たした患者は、以下のいずれかの理由がある場合、除外
された:
• 標的病変部が左冠動脈主幹部に位置している。
• 標的病変部が変性した大伏在静脈グラフトに位置している。標的病変部
が60度を超える屈曲病変である。
• 標的病変部が新たに留置されたステントより末梢側(遠位)にある。