
付録
21
モータ過負荷保護
モータ過負荷保護として電子サーマル機能を使用する場合は、
Pr.9 電子サーマル
にモータ定格電流を設定してください。
NOTE
•
電子サーマルの内部熱積算値は、インバータの電源リセットおよび、リセット信号の入力により初期値にリセットされます。不必要なリセットや電源遮断は避けて
ください。
•
1 台のインバータで複数台のモータを運転する場合や多極モータ、特殊モータを運転する場合などは、インバータとモータ間に外部サーマルリレー (OCR) を設置し
てください。外部サーマルリレーの設定はモータ定格名板の電流値に線間漏れ電流(取扱説明書(詳細編)参照)を加味してください。
•
低速運転する場合は、モータの冷却能力が低下するため、サーマルプロテクタまたは、サーミスタ内蔵モータを使用してください。
•
インバータとモータの容量の差が大きく、設定値が小さくなるとき、電子サーマルの保護特性が悪くなります。このような場合は、外部サーマルリレーを使用して
ください。
•
特殊モータは電子サーマルでは保護できません。外部サーマルを使用してください。
•
ベクトル制御専用モータ(SF-V5RU)を使用する場合は、サーマルプロテクタを内蔵しているため、
Pr.9
= 0
としてください。
•
電子サーマルでは、モータ温度を直接測定した過熱検出は行えません。
付録 3
EAC についての注意事項
EAC 認証を取得した製品には、EAC マークを表示しています。
注 EAC マークとは
2010 年にロシア、ベラルーシ、カザフスタン 3 国において、関税の廃止または引き下げ、物品の規制手続を統一することで、大きな経済圏による経済活性
化を目的として関税同盟が発足しました。
この関税同盟 3ヶ国に流通する製品は CU-TR(Custom-Union Technical Regulation):関税同盟技術規則へ適合し、EAC マークを表示する必要がありま
す。
本インバータの生産国、製造年月の確認方法および CU 域内販売責任者(輸入者)は下記のようになります。
•
生産国表示
インバータの定格名板(
参照)で確認可能です。
例:MADE IN JAPAN
•
製造年月
インバータの定格名板(
参照)に記載されている SERIAL(製造番号)から確認可能です。
•
CU 域内販売責任者(輸入者)
CU 域内販売責任者(輸入者)は下記の通りです。
会社名:Mitsubishi Electric (Russia) LLC
住所:52, bld 1 Kosmodamianskaya Nab 115054, Moscow, Russia
電話:+7 (495) 721-2070
FAX: +7 (495) 721-2071
電子サーマル動作特性
モータの過負荷(過熱)を検出し、インバータの出力トランジスタの動作を
止め出力停止します。(動作特性を左図に示します)
•
三菱電機定トルクモータを使用する場合
(1)
Pr.71
=
1、13 〜 16、50、53、54
に設定してください。(低速
域で 100%連続トルク特性になります。)
(2)
Pr.9
にモータの定格電流を設定します。
Pr.9
にインバータ定格出力電流の 50%の値(電流値)を設定したと
き
%値はインバータ定格出力電流に対応する%を表します。モータ定
格電流に対する%ではありません。
三菱電機定トルクモータ専用の電子サーマルを設定したときは、
6Hz 以上の運転においてこの特性曲線となります。
トランジスタ保護動作は冷却フィンの温度により動作します。運転
状況によっては 150% 未満で動作することがあります。
定格名板例
□
○ ○ ○○○○○○
記号 年 月 管理番号
SERIAL( 製造番号 )
SERIAL は、記号 1 文字と製造年月 2 文字、管理番号 6 文字で構成されています。
製造年は、西暦の末尾 1 桁、製造月は、1 〜 9(月)、X(10 月)、Y(11 月)、Z(12 月)で表します。
230
・動作領域
特性曲線より右の領域
・不動作領域
特性曲線より左の領域
インバータ出力電流(%)
(インバータ定格電流に対する%)
52.5%
105%
50
100
150
60
120
180
240
50
60
70
こ
の領域
は
(min)
単位表示
動作時間
(min)
Pr. 9
=インバータ定格
の50%設定
∗1, 2
Pr. 9
=インバータ定格の
100%設定
∗2
こ
の領域
は
(s)
単位表示
動作時間
(s)
モータ保護用電子サーマル
をOFFしたときの特性
(
Pr.9
設定値を0(A)としたとき)
6Hz
20Hz
10Hz
6Hz
0.5Hz
30Hz以上
∗3
30Hz
以上
∗3
20Hz
10Hz
0.5Hz
トランジスタ
保護のための
領域
∗4
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