空気駆動空気昇圧器
AA-8, AA-15 & AA-30
モデル
• OM-15J
8
はじめに
この取扱保守説明書は単動単段ハスケル空気昇圧器
AA-8
、
AA-15
および
AA-
30
モデルの設置、運転、および一般的な保守を助けるために作成されたものです。この装置はプラント
空気源または窒素ガスを低流量、高圧力に昇圧するものです。
解説
駆動部は、不平衡パイロット操作式スプール弁による、自動往復サイクル駆動装置です。駆動部は入口
と出口にピストンがついている複合型ポンプピストンに直接接続されます。3つのモデルとも、流入圧
力を昇圧するために、大きい駆動ピストンと小さいポンプピストンの面積比を利用しています。この面
積比の概略の値がモデル番号になっています。すなわち、
AA-
8
モデルは理論上ポンプの入り口圧力を駆動圧力の
8
倍に昇圧する事ができ、
AA-
15
モデルでは約
15
倍、
AA-30
モデルでは約
30
倍となります。
特性
モデル番号と駆動圧力の掛け算によって、流量ゼロの時(せき止め状態)の出口圧力が概算できます。
実際には出力流量により、カタログに示した各モデルのデータより出口圧力は低くなります。
圧縮比
vs.
効率
vs.
寿命
圧縮比はポンプの出口圧力対ポンプ入り口圧力(絶対圧)の比です。注意:この値は、上述の面積比と
は全く無関係です。
容積効率は圧縮比に反比例して下がります。容積効率は、約
12
:
1
の圧縮では
50
%より低くなります。(
例えば
AA-30
は入口圧力
13.8bar abs
から出口圧力
165.5 bar
abs
まで昇圧する。)しかしながら、連続負荷運転の場合、運転寿命のためには、ポンプ出口圧力対ポン
プ入口圧力の圧縮比は低い方がよいことになります。
設備空気の湿度
一般的な設備の圧縮空気を高圧空気に昇圧する場合、圧縮空気の湿度には重要な制限があります。これ
によって、ポンプ部の寿命が短くなることがあります。一般的に
41.4 bar
~
55.2
bar
より高い出口圧力が必要な場合には、乾燥した窒素を使用するのが実用的です。特定の乾燥度のデー
タはカタログをご参照ください。
据付
各モデルとも、どのような位置にも据え付けることができます。排気マフラーは冷たい空気をポンプ部
に吹き付けるように、組立てられています。マフラーの位置を変えないようにしてください。
潤滑
圧縮空気系の循環は不要で、むしろ望ましくありません。サイクル弁のスプールと駆動空気バレルは工
場組立時にあらかじめ潤滑されています。時々、スプールOリング(図
2
の#
3
)に部品番号
50866
潤滑
剤を塗布してください。
ポンプ部にはいかなる種類の潤滑剤も使用しないでください。