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概要
HDS-X3000
シリーズルーティング
スイッチャーの制御システム
HDS-X3000シリーズでは、システム設定には PC のターミナルエ
ミュレーターを使用し、信号の切り換えにはコントロールパネルなど
の制御装置を使用します。
制御システムには、BNC型のREMOTE 1端子を使用するS-BUS、
およびD-sub 9ピンのREMOTE 2端子を使用するRS-422Aの2種
類があります。
2 系統の制御を同時に使うこともできます。
S-BUS
による制御
S-BUSは、ソニーがルーティングスイッチャーシステムの制御用に
開発したプロトコルです。複数のルーティングスイッチャーとコント
ロールユニットを、1本の同軸ケーブルで接続し、通信することがで
きます。S-BUSにより制御できる機器の台数は、ルーティングスイッ
チャー、コントロールユニットなど合わせて254 台です。
HDS-X3000シリーズルーティングスイッチャーシステムでは、RS-
422AのコマンドをS-BUSコマンドに変換することにより、D-sub 9ピ
ンの REMOTE 2 端子を通した S-BUS 制御も可能です。
RS-422A
による制御
本システムでは、RS-422Aのコマンドを内部でS-BUSのコマンドに
変換して、REMOTE 2 端子からS-BUS 制御することも可能です。
RS-422Aコマンドでそのまま制御するモードをダイレクトモード、S-
BUS コマンドに変換して制御するモードをS-BUS変換モードとよび
ます。S-BUS変換モードでは、制御できる系統を拡張し最大256系
統、8レベルの入出力を制御できますが、応答速度はダイレクトモー
ドより遅くなります。
また制御できる内容も、RS-422A用プロトコルで
行えるものに限定されます。
レベル設定による複数信号の同時制御
多種類の信号を同時に扱う場合、それぞれの信号別にルーティン
グスイッチャーが必要になります。
たとえば、VTRで記録を行うため
に必要な信号には、ビデオ、オーディオ、タイムコード、リモートコン
トロールがあり、それぞれビデオ、オーディオ、タイムコード、リモー
トの各ルーティングスイッチャーで信号を切り換えます。これらの切
り換えを行う信号を総称してレベルと呼びます。本システムでは最
大16種類のレベルを設定し、
レベルごとに異なる入力信号の番号
を設定して同時に制御することができます。
HDS-X3000
シリーズルーティング
スイッチャーの機能
HDS-X3000シリーズルーティングスイッチャーシステムは次のような
機能を備えています。
設定した入出力系統の保護機能
設定した出力系統を、他のパネルから切り換えられないようにする
プロテクト機能と、入力系統をすべてコントロールパネルから隠して
切り換えられないようにし、設定したクロスポイントを保護するシー
クレット機能を備えています。
クロスポイントを無効にする機能
出力系統ごとに、選択できる入力系統を制限し、特定の入力系統
を指定した出力系統にしか出力できないようにすることができま
す。
パスワード機能
パスワードを設定しておき、オペレーターを制限することができま
す。
名称設定機能
入出力端子に名称を設定し、接続する信号を識別できます。名称
は2種類の設定方法があり、ひとつは「タイプ名(VTR、カメラなど
の機器名)+番号」
(例: VTR1)で、もうひとつは任意の 16 文字
の名前をつける「デスクリプション(記述)名称」です。
設定した名称は、別売りのディスプレイユニットBKS-R3280/R3281
およびコントロールユニットBKS-R1607/R3210に表示 させることが
できます。
バーチャルマッピッング機能
仮想マトリックス上にクロスポイントを配置することができます。
フリーアサイメント機能
1つの端子名称に、
レベルごとに異なる端子番号を割り当てること
ができます。
モニター機能
別売りのコントロールユニットBKS-R1607/R1608/R3209/R3210
(ソフトウェアバージョン3.00以上)を使用し、出力信号のモニター
が可能です。