
L56 GAMME ZYPER-Y L56501-E (270407)
(JP) 日本語
ジッパー Y
ヴィアフェラータ用 衝撃吸収機能付Y字型ランヤード
『ヴェルティゴ ワイヤーロック』バージョン: 自動ロッキングシステム付カラ
ビナ
機能
落下エネルギーを、ロープがブレーキデバイスをくぐり抜ける際に発生
する摩擦によって吸収します。
各部の名称
『ジッパー Y』衝撃吸収機能付ランヤード
(1) ストリング (2) Y字型ウェビングランヤード (3) 保護カバー (4) 縫製部
分 (5) ブレーキデバイス (6) アタッチメントループ (7) ブレーキロープ
(8) プラスチックフック (9) プラスチッククリップ.
主な素材: アルミニウム合金(ブレーキデバイス)、ナイロン(ウェビング、
ブレーキロープ)
『ヴェルティゴ ワイヤーロック』カラビナ
(10) フレーム (11) ゲート (12) ヒンジ (13) ロッキングスリーブ (14)
キーロック (15) キーロックスロット.
主な素材: アルミニウム合金(フレー ムとゲート)、ナイロン(ロッキング
スリーブ)、ステンレススチール(ワイヤー)
1.用途について
個人保護用具(PPE)。
『ジッパー Y』は、ヴィアフェラータでのセルフビレ
イに使用する衝撃吸収機能付ランヤードです(EN958基準適合)。
このアブソーバーは、最大落下係数 5(最大許容落下距離 5 m)の墜落を
想定してデザインされています。
製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以
外での使用は絶対に避けてください。.
警告
この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。
ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。
使用する前に必ず:
- 取扱説明書をよく読み、理解してください.
- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください.
- この製品の機能とその限界について理解してください.
- 高所での活動に伴う危険について理解してください.
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場
合があります。
責任
警告:使用前に適切なトレーニングが必要です。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれら
の人から目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。
ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要が
あります。
ペツル製品の誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損
害、傷害、死亡に関してもユーザー各自がそのリスクと責任を負うことと
します。 各自で責任がとれない場合や、その立場にない場合はこの製品
を使用しないで下さい。
ユーザーは、この製品の使用中に問題が発生した際にすみやかに対
処できるよう、レスキュー技術を身につけておく必要があります。 また、
そのために必要となる適切なトレーニングを積むことが必用となります。
図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないも
のだけが認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.
alteria.co.jp)で参照できますので、定期的に確認してください。
疑問点や不明な点は㈱アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談くだ
さい。
2.点検のポイント
各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサ
イト(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照くださ
い。 もしこの器具の状態に関する疑問があれば、(株)アルテリア(TEL:
04-2969-1717)にご相談ください。 強度の低下や、機能の異常が見られ
る製品は使用を止めてください。 使用を止めた製品は、以後使用される
ことを避けるため廃棄してください。
毎回、使用前に
衝撃吸収機能付ランヤード
毎回、使用前にウェビング、ロープ、および縫製箇所の状態を確認して
ください。 ウェビング及びロープに切れ目がないこと、使用による、ま
たは熱や化学製品との接触による磨耗や損傷がないことを確認して
ください。
重要:ブレーキデバイスが正常に機能するためには、ブレーキロープが
泥の付着や太さの変化等のない良好な状態である必要があります。
縫製部分(4)がブレーキデバイスから離れすぎることがなく、正しい位置
にあることを確認してください。
『ヴェルティゴ ワイヤーロック』
フレームとヒンジ、およびロッキングスリーブ、ロッキングシステムに亀
裂や変形、腐食等がないことを確認してください。ゲートを開けて放す
と、ゲートが閉まりロックされることを確認してください。
ゲート上部のキーロックスロットに泥や小石等が詰まらないようにし
てください。
使用中の注意点
製品の状態を常に確認してください。 他の用具との連結部や、システム
を構成する各用具が正しくセットされていることを確認してください。
3.適合性
タイプ K ヴィアフェラータ用カラビナ
カラビナの形やサイズ等が、連結する用具との併用に適していることを
確認してください。 適さない用具に連結した場合、カラビナが偶発的に
外れる、壊れる、または併用する用具の安全機能を損なうといった危険
性があります。
警告:サイズの大きな構造物や用具に連結した場合(幅広のウェビング
や径の太いバー等)、コネクターの強度は減少します。 もしこの製品の適
合性に関して疑問点があれば㈱アルテリアにご相談ください。
タイプ K(EN 12275)の自動ロッキングカラビナを使用するようにして
ください。
ルートの状況
『ジッパー Y』は、EN 958基準に適合しています。
『ジッパー Y』は正しく使用された場合、想定される墜落距離が5 mを超
えないヴィアフェラータで使用できます。
3a. 垂直に引かれたケーブル上の2つの支点の間が 3 m を超える場合、
墜落距離が 5 m を超えてしまう可能性があります。
注意:5 m を超える墜落をした場合、落下の衝撃によってアブソーバー
が破断する可能性があります。
3b. 支点部分でケーブルがループ状になっていないヴィアフェラータで
は、カラビナが直接支点に衝突します。 注意:墜落の際、ランヤードに取
り付けたカラビナに不適切な向きの荷重がかかった場合、カラビナが破
断する可能性があります。
上記のような状況においては、ダイナミックロープを使用したクライミングのビ
レイ技術を併用してください。
4.
『ジッパー Y』衝撃吸収機能付ランヤー
ド:
準備
それぞれのアームの末端に『ストリング』を取り付けてください。 『ストリ
ング』を通してアームにタイプKの自動ロッキングカラビナをクリップして
ください。 『ストリング』はカラビナを正しい位置(縦軸に荷重がかかる向
き)に維持し、ウェビングを磨耗から保護します。
ハーネスへの取り付け
『ジッパー Y』は、アタッチメントループをひばり結びにしてハーネスの
ビレイループに取り付けます。 ブレーキロープは、一番近いギアループ(
左側が最も適しています)にプラスチッククリップでクリップしてくださ
い。 ブレーキロープが邪魔にならないよう、折り返してプラスチックフッ
クにクリップします。この際、ロープにねじれや結び目ができないように
してください。 ブレーキロープは、衝撃が加わったときに自由に動くこと
ができる状態でなければなりません。 衣服や器具などによってロープの
動きが妨げられないようにしてください。 この点は、製品の使用中常に
確認するようにしてください。
警告、死の危険:ブレーキロープまたはプラスチッククリップを使用して
セルフビレイを取ったり、ハーネスのビレイループに取り付けたりしな
いでください。
テスト
使用前に、
『ジッパー Y』がハーネスに正しく連結されていることを確認し
てください。 安全な場所、あるいは自己確保をとった状態で支点から吊
り下がり、テストを行ってください。
大きな墜落
警告、死の危険:ブレーキロープが大きくスライドするような墜落を止めた『ジ
ッパー Y』は以後使用しないでください。 ただし、墜落をしたルートを終了する
までは、ブレーキロープを再度調節して縫製部分を元の位置にもどし、使用す
ることができます。 ルートの終了後は、以後使用されないよう、墜落を止めた『
ジッパー Y』およびカラビナを廃棄してください。
ユーザーの体重
体重が45kg未満または100kgを超えるユーザーは、ロープでビレイされ
た状態でこの製品を使用してください。
理由: 大きな墜落をした場合、体重45kg未満の人では減速が速すぎる
ため、100kgを超える人では衝撃荷重が大きくなる、もしくはアブソーバ
ーの破断により、重度の傷害や死につながる危険があります。
ロープを使用したビレイについての知識が無い場合は、専門知識を持
つ人の指導を受けてください。
ケーブル上でのセルフビレイ
移動しているときは常に2本のアームをケーブルにクリ
ップした状態を保つようにしてください。
片方しかクリップしていない状態は、バックアップがないため危険です。
警告、死の危険:Y字型ウェビングランヤードの片方をハーネスにクリッ
プしないでください。衝撃吸収機能が妨げられます。
5.カラビナ
Y字型ランヤードの両端のカラビナをライフラインもしくはヴィアフェラータ用
のケーブルに常にクリップしておく必要があります。 ゲートが正しくロックされ
ていることを常に確認してください。
泥や砂、ペイント、氷、汚水等は自動ロッキングシステムの機能を損なう
危険性があります。
カラビナは常にゲートを閉じ、ロックされた状態で使用しなければなり
ません。 ゲートが開いた状態では、カラビナの強度は大幅に低下します。
カラビナの強度は、ゲートが閉じられ、縦軸方向に正しく荷重がかかっ
たときに最大になります。 縦軸以外の方向に荷重がかかった場合は強
度が低くなります。
『ストリング』等を使用し、荷重が縦軸方向に正しくかかるようカラビナ
をランヤードの先端に固定してください(図1)。
カラビナは、必ず動きを妨げるものがない状態で使用してください。 カ
ラビナの動きが妨げられたり、外部からの圧力がかかったりすると強度
は低下します。
警告、死の危険
ゲートに外部からの圧力がかかると危険です。 ロッキングスリーブが壊れ、ゲ
ートが開いてしまう危険性があります。 その場合、用具やロープ、ケーブルがカ
ラビナから外れる危険性があります。
留意点: 安全のため、システム、特にカラビナには常にバックアップをとるよう
習慣付けてください。
メンテナンス
注意:激しい使用を頻繁に繰り返す場合、ヒンジとゲートのスプリングに
シリコン系潤滑剤を定期的に注してください。
『ヴェルティゴ ワイヤーロック』: 自動ロッキングシステ
ム付カラビナ EN 12275: 1998 Type K (ヴィアフェラー
タ), B (Base).
このカラビナは、クリップ / アンクリップを行いやすくするため、簡単にロ
ックが外せるようにデザインされています。 警告:カラビナのロックを解
除しやすく作られているため、カラビナが不意にアンクリップされてしま
う可能性が高くなります。
このカラビナは常に2つ一組で使用してください。
6.一般注意事項
耐用年数
注意:以下にあげるような極めて異例な状況においては、1回の使用
で損傷が生じ、その後使用不可能になる場合があります: 化学薬品との
接触、鋭利な角との接触、極端な高/低温下での使用や保管、大きな墜
落や過荷重等
ペツル製品の
耐用年数
は以下の通りです: プラスチック製品、繊維製品
は最長で製造日から10年。 金属製品には特に設けていません。
ただし、下に記された
“廃棄基準”
の内一つ以上に該当する場合や、技術
や基準の進歩を反映した新しい器具との併用に適さないと判断される
場合は直ちに廃棄してください。
実際の耐用年数は様々な要因によって決まります。例: 製品を使用する
環境、使用の頻度、状況、ユーザーの能力、保存やメンテナンスの状況等
製品に損傷や劣化がないか定期的に点検してくださ
い。
安全のため、使用前、使用中の点検に加え、専門家による綿密な点検を
少なくとも12ヶ月ごとに行う必要があります。 綿密な点検は少なくとも
12ヶ月ごとに行う必要がありますが、 必要な頻度は、使用の頻度と程度、
目的により異なります。 また、各PPEユーザーが用具の使用履歴を把握
できるようにするため、各ユーザーが専用の用具を持ち、未使用の状態
から管理することをお勧めします。 用具をよりよく管理するため、製品ご
とに点検記録をとることをお勧めします。 点検記録に含める内容: 用具
の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連絡先、製造番号、識別番
号、製造年、購入日、初めて使用した時の日付、ユーザー名、その他の関
連情報(例:メンテナンス、使用頻度、定期点検の履歴、点検日、コメント、
点検者の名前と署名、次回点検予定日) 詳しい点検記録の見本はwww.
petzl.com/ppeを参照ください。
廃棄基準
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:
- 使用前、使用中の点検、または定期点検において使用不可と判断さ
れた
- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった
- 完全な使用履歴が分からない
- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した
- 製品の状態に疑問がある
使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄して
ください。
新しい技術および器具の発達
製品が、システムの中での使用に適さないと判断され、実際の耐用期間
が過ぎる前に廃棄される場合の理由は様々です。 例: 関連する基準、規
格、法律の変更、新しい技術の発達、他の器具との併用に適しない等
改造と修理
ペツルによって認められた場合を除き、製品の改造および修理を禁じま
す。製品の機能を損ねる危険性があります。
持ち運びと保管
紫外線、湿気、化学薬品等から保護するため、ハーネスは付属の袋もしく
はその他の箱等に収納して保管してください。
トレーサビリティ
製品に付いているタグは、決して切りとらないでください。 製品に記載
されたマーキングが、使用期間中識別できる状態にあるよう注意して
ください。
保証
この製品には、原材料及び製造過程における欠陥に対し3年の保証期
間が設けられています。 ただし以下の場合は保証の対象外とします: 通
常の使用による磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管方法、メン
テナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った使用
方法による故障。
ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の
使用から生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損
害に対し、一切の責任を負いかねます。