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L52 GRILLON L525000I (120410)
(JP)日本語
図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ
が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で
参照できますので、定期的に確認してください。
疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談ください。
1. 用途について
この製品は個人保護用具(PPE)です。
製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での
使用は絶対に避けてください。
ワークポジショニング用調節型ランヤード(EN 358 適合)
ワークポジショニングベルトと支点または構造物を連結するために使用する
調節型ランヤード
EN 795 class B アンカー
構造物に回し掛けして使用する仮設アンカー
EN 795 class B 仮設水平ライフライン
仮設水平ライフラインをセットするためのアンカーデバイス
警告
この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。
ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。
使用する前に必ず:
- 取扱説明書をよく読み、理解してください
- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください
- この製品の機能とその限界について理解してください
- 高所での活動に伴う危険について理解してください
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の傷害や死につながる場合があ
ります。
責任
警告:使用前に必ず、
「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン
グを受けてください。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か
ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用してください。
ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり
ます。
誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して
もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな
い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないでください。
2. 各部の名称
(1) コネクター(モデルによって異なります) (2) ランヤード側のロープ(末端は
縫製処理済、コネクターのアタッチメントホール付) (3) ハンドル (4) カム (5)
スライド式プロテクター (6) 縫製処理済みの末端(ホールプラグ付) (7) アタッ
チメントホール
主な素材:
アルミニウム合金、ステンレススチール、ナイロン、ポリエステル
3. 点検のポイント
毎回、使用前に
器具にひびや傷、変形、磨耗、腐食がないことを確認してください。 摩擦箇所(
カムの溝)や留め具(スクリュー、軸)の状態、ハンドルやカムの動きを確認し
てください。
器具の内部に砂や小石等の異物が入っていなこと、ロープが通る箇所に潤滑
油等が付着していないことを確認してください。
ロープおよび縫製箇所を点検してください。 ウェビングに切れ目がないこと、使
用による、または熱や化学製品との接触による磨耗や損傷がないことを確認し
てください。特に縫製部分にほつれがないか注意して点検してください。
使用中の注意点
この製品及び併用する器具(連結している場合は連結部を含む)に常に注意を
払い、状態を確認してください。 システムの各構成器具が正しくセットされてい
ることを確認してください。
調節器具に小石等の異物が入らないように注意してください。
カラビナは必ずゲートがロックされた状態で使用してください。 ゲートを指で
押し、ロックされていることを確認してください。
各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト
(www.petzl.com/ppe)もしくはPETZL PPE CD-ROMを参照ください。
4. 適合性
この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認してください
(併用できる = 相互の機能を妨げない)。
適していない器具に連結した場合、器具が偶発的に外れる、壊れる、または併
用する器具の安全機能を損なう危険があります。
カラビナ
警告:『グリヨン』のアタッチメントホールに取り付けるカラビナには大型のもの
(例:『ウィリアム』)を使用しないでください。カラビナによってハンドルがブロ
ックされ、カムが動かなくなる危険があります。
グリヨン フック:
警告:ハーネスのアタッチメントリングに接続されたコネクター「フック」の位置
が不適切な状態にある場合、不意の操作やゲートのロッキングシステムが押さ
れることによって、コネクターが偶発的に外れてしまう危険があります。 この危
険を回避するために、
「フック」は正しく接続し、荷重をかけるときに必ず「フッ
ク」が適切な状態にあることを確認してください。 (図参照)
スペアパーツ
ロープを交換する際は、必ず専用のスペアロープを使用してください。
5. ワークポジショニング用ランヤード - EN 358
ハーネスへの取り付け
ランヤードはEN 358またはEN 813に適合したワークポジショニング用アタッ
チメントポイントに接続してください。 支点(EN 795適合)はユーザーの腰の
高さより上になければなりません。 墜落の危険がある場合は、この器具は使
用しないでください。 最大許容落下距離は0.5 mです。状況によっては、ワー
クポジショニングシステムとは別にフォールアレストシステムを併用する必要
があります。
5A. ダブル(U字吊り)での使用
ユーザーの腰の高さで構造物に回し掛けします。
『グリヨン』のアタッチメントホールにカラビナをクリップし、ハーネスのワーク
ポジショニングアタッチメントポイントにクリップします。 ランヤードを構造物
に回し掛けして、末端をワークポジショニング用アタッチメントポイントにクリッ
プします。 ランヤードを短くするには、末端側のロープを引きます。 ランヤード
を伸ばすには、カムを手で押します。
警告:末端側のロープを握らずにハンドルを操作するのは危険です。
5B. ハーネスの腹部アタッチメントポイントに接続してシングルで使用
支点はユーザーよりも高い位置になければなりません。 腹部アタッチメントポ
イントに接続して使用します。
ポジションを調節するときは、まずランヤードに体重をかけ、末端側のロープ
をしっかりと握ります。 その後、末端側のロープを握った状態でゆっくりとハ
ンドルを引きます。 ブレーキの強さは末端側のロープの握り具合でコントロ
ールします。
下降を停止するには、ハンドルから手を放します。
ハンドルを操作する際は末端側のロープから絶対に手を放さないでください。
6. EN 795 class B 仮設アンカー
6A. 構造物に回し掛けして設置
設置の方法と、必要とされる支点の強度
使用する支点の強度が、荷重がかかる方向に対して10kN以上あることを確
認してください。
『グリヨン』の2つのコネクターを連結する箇所には、3方向の荷重がかかり
ます。3方向の荷重に対応しない器具の使用は避け、以下の方法で設置して
ください:
- 3方向の荷重に対応したコネクターを使用する(例:デルタ型のクイックリン
ク、リギングプレート『ポー』)
- 作業ロープにループ(エイトノット)をつくり、
『グリヨン』の2つのコネクター
をクリップする
支点を確実にするため、末端側のロープにミュールノットとオーバーハンドノッ
トを施し、
『グリヨン』に近い位置で固定してください。
6B. EN 795 class B 仮設水平ライフライン
支点
『グリヨン』を使用した仮設水平ライフラインの設置には、最小破断強度が12
kN以上の、EN 795に適合した支点とEN 362に適合したコネクターを使用してく
ださい。 支点の形状がこの使用に適していることを確認してください。
支点は、ユーザーよりも高い位置にとることをお勧めします。
ライフラインの設置
ライフラインは、人力(1人または2人)で引いて張ってください。プーリーを使用
した倍力システムは使用しないでください。
毎回、使用前に、末端側のロープを引いてできる限りのテンションをかけてく
ださい。
末端側のロープにミュールノットとオーバーハンドノットを施し、
『グリヨン』に
近い位置で固定してください。
ロープに結び目をつくって中間支点に固定しないでください。
ライフラインの最大許容斜度は15°です。
仮設水平ライフラインの使用
- 1本のライフラインを同時に使用できるのは、1区間(2つの支点の間)で1人、
全体で2人までです
- ライフラインには物を吊り下げないでください
ライフラインへの連結
落下距離が1 mを超える墜落または落下率1以上の墜落をする危険がある場
合は、EN 355に適合したエネルギーアブソーバーとフォールアレストハーネ
スを使用しなければなりません(エネルギーアブソーバーの最大許容落下距
離と伸びる長さについて、エネルギーアブソーバーの取扱説明書で確認して
ください)。
クリアランス = 墜落時に障害物等にあたることを回避するため、作業者の下に
確保されるべき空間
墜落時に地面や障害物に衝突することを避けるため、ユーザーの下には充分
なクリアランスを確保しなければなりません。 そのためには、最低限必要なク
リアランスを計算する必要があります。 この計算には、墜落時に生じるライフラ
インのたるみも含めなければなりません。
(表参照)
2つの隣り合う支点の距離が離れるほど、墜落時に生じるたるみも大きくなりま
す。 例として、長さ20 mの『グリヨン』を中間支点なしで設置した場合、墜落時に
生じるたるみは最大で4.5 mになります。
中間支点を設けることにより、このたるみは小さくすることができます。
7. 規格(EN 365)に関する補足情報
レスキュープラン
ユーザーは、この製品の使用中に問題が生じた際にすみやかに対処できるよ
う、レスキュープランとそれに必要となる装備をあらかじめ用意しておく必要
があります。
その他
- 複数の器具を同時に使用する場合、1つの器具の安全性が、別の器具の使用
によって損なわれることがあります
- 警告:製品がざらざらした箇所や尖った箇所でこすれないように注意してく
ださい
- ユーザーは、高所での活動が行える良好な健康状態にあることが必要です
- この製品を使用する作業方法が、地域の行政機関が定める規則や基準に適合
していることを確認してください。
- 併用するすべての用具の取扱説明書もよく読み、理解してください
- 取扱説明書は、製品と一緒にユーザーの手に届かなければなりません。また、
取扱説明書は製品が使用される国の言語に訳されていなければなりません
8. 一般注意事項
耐用年数 / 廃棄基準
ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長
10年です。 金属製品には特に設けていません。
注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不
可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低
温下での使用や保管、化学薬品との接触等)
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:
- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した
- 大きな墜落を止めた、あるいは非常に大きな荷重がかかった
- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問がある
- 完全な使用履歴が分からない
- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に
適さない等の理由で、使用には適さないと判断された
使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄してください。
製品の点検
毎回の使用前の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識を持つ人物に
よる綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度
と程度、目的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わ
なければなりません。 ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うこ
とをお勧めします。
トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り
取ったり、マーキングを消したりしないでください。
点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連
絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した時の日付、次回点検
予定日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名
点検記録の見本はwww.petzl.fr/ppeまたはPetzl PPE CD-ROMでご覧いた
だけます。
持ち運びと保管
紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管してください。
必要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させてください。
改造と修理
ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パ
ーツ交換は除く)。
3年保証
原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。 以下の場合
は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管
方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った
使用方法による故障
責任
ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か
ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一
切の責任を負いかねます。
トレーサビリティとマーキング
a. この個人保護用具の製造を監査する公認機関のID番号
b. CE適合評価試験公認機関
c. トレーサビリティ:データマトリクスコード = 製品番号 + 個別番号
d. 直径
e. 個別番号
f. 製造年
g. 製造日
h. 検査担当
i. 識別番号
j. 規格
鋭利な角
動荷重テスト(EN 795 class B)
たるみ
2つの隣り合う支点の間の最大距離
ランヤードの最大長(衝撃吸収後)
例