146
トリラミネート
トリラミネート素材は皮膜であり、独立気泡構造ではないため、深さが変わっても素材その
ものの浮力は変わりません。しかし、温度調節のためのアンダーウェアによりスーツ内に閉
じ込められた空気は圧縮されるため、ダイバーは潜行中は空気を注入し、浮上中は空気を
排出して浮力を補正し、中性浮力を保つ必要があります。
!
警告
ドライスーツ着用時の浮力調節はウェットスーツ着用時よりも複雑です。浮力調節は、ドラ
イスーツ着用について学ぶ上で最も重要なスキルです。
7.3 深い場所での保温性低下
一般的にドライスーツは、ダイバーと冷たい水の間に空気の層を作ることで断熱効果を生
み出します。
ネオプレン
ネオプレンスーツの場合、水圧が掛かるとネオプレン素材が薄くなり(上記参照)、水深が深
い場所では浮力だけでなく、保温性も失われます。深い場所に長時間とどまるダイブプラン
を立てている場合、保温性の低下を考慮して、スーツの下にさらに防寒用ウェアを着る必要
があります。
トリラミネート
素材は皮膜のみであるため、素材そのものの保温力は最低限のみであり、深い場所でもそ
れは変わりません。しかし、深い場所に長時間とどまるダイブプランを立てている場合、冷た
い水温を考慮して、スーツの下にさらに防寒用ウェアを着る必要があります。
7.4 スーツのサイズ確認
適切なサイズのドライスーツを着用することは非常に重要です。スーツが大きすぎる場合、
スーツの中を大量の空気が流動し浮力の調整が難しく、また、脚の部分が長すぎる場合は
ブーツが脱げることがあるなど、危険な状態に陥る場合があります。シール部分がゆるいと
水漏れの原因となります。きつ過ぎる場合は血流が悪くなり、手足の先の感覚の損失や脳内
の酸素不足の原因となる場合があります。シール部分がきつ過ぎる場合も、血流の妨げとな
ります。
7.5 空気調整用エアーについて
スーツ内の空気調整には通常エアーを使用することをお勧めします。適切な訓練を受けた
ダイバーのみ、アルゴンガスの使用が可能です。高レベル酸素やヘリウム(トライミックスな
ど)を混合したガスを使用しないでください。ヘリウムは熱伝導性が高く、スーツの熱効率を
著しく低下させ、低体温症の危険性があります。
7.6 適切なメンテナンス
ドライスーツは、極端な状況においてもデイバーの快適性を守るように設計された複雑な
機器です。慎重に扱い、適切なメンテナンスを行い、毎回、ダイビングの前後に摩耗や損傷
を点検してください。こういった使用上の注意を怠ると、危険な状況に陥る場合があります。
7.7 アレルギー
首および手首シール部分のラテックスへのアレルギー反応の可能性以外にも、ネオプレン
に対するアレルギー反応を起こす方も若干名いらっしゃることが分かっています。通常、ダイ
バーはドライスーツの下にアンダーウェアを着用しているため、ドライスーツの方がウェット
スーツよりもこの問題は少ないものの、それでもネオプレンとの多少の接触は生じます。必
ずネオプレンアレルギーが無いことをご確認の上、ネオプレン製品をお買い求めください。
00-15656-Dry Suit user manual-totale.indb 146
30/07/2019 09:08:33
Содержание DRYSUIT Neoprene
Страница 170: ...170 NOTE 00 15656 Dry Suit user manual totale indb 170 30 07 2019 09 08 35 ...
Страница 171: ...171 NOTE 00 15656 Dry Suit user manual totale indb 171 30 07 2019 09 08 35 ...
Страница 172: ...P N 45101180 rev F 07 2019 Artbook 15656 19 00 15656 Dry Suit user manual totale indb 172 30 07 2019 09 08 35 ...