22
1.0
製品の用途
1.1
目的:
R550レスキューおよび脱出装置
は、救助を行う際、
1
人または
2
人を同時に高所から低所に降下させることを目的としています。
本製品を使
用することで、複数の人を
1
人ずつ連続して降下させることもできます。
降下中は、降下速度が自動的に制限されます。
ハンドホイールを組み込
んだモデルでは、スムーズに救助を進められるよう、短距離であれば要救助者を引き上げることが可能です(1 m)。
;
;
救助専用です:
本製品は、救助専用品です。
R550
レスキューおよび脱出装置に吊上機器を接続しないでください。また、救助以外の目的
で本製品を使用しないでください。
1.2
規格:
R550レスキューおよび脱出装置は、本書の表紙に記載された国または地域レベルの標準規格に準拠しています。 本製品が当初の仕向国
外で再販される場合、再販業者は、使用者の国の言語で取扱説明書を提供する必要があります
。
1.3
監督:
本製品の使用には、適任者
1
。
1.4
トレーニング:
本製品は、正しい用途に関するトレーニングを受講した者が必ず設置・使用してください。 本書は、CEまたは行政規制が規定する
従業員トレーニングプログラムの一環として使用するものです。 本書を熟読し、本製品の正しい保守と使用に関するトレーニングを受け、本製品
の操作特性および用途の限度、不適切な使用の結果を十分に理解することは、本製品の使用者および設置者の責任です
。
1.5
救助計画:
本製品を使用してサブシステムに接続する場合、事業主は、救助計画とその実施手段を用意し、使用者、権限者
2
、救助者
3
。 トレーニン
グを受けた現場の救助チームが推奨されます。 トレーニングを定期的に実施し、救助者が確実に熟練するようにしてください。 チームのメンバー
には、救助を適切に行うために必要な用具を支給し、方法を説明してください。 また、救助者には本書を支給してください
。
1.6
検査の頻度:
R550レスキューおよび脱出装置は、毎回の使用前に各使用者が検査するものとします。また、1年以内の間隔で使用者以外の適任者が
検査を行う必要があります。
4
検査手順は、
「検査・保守記録」
(表2)に記載されています。 各適任者による検査の結果は、
「検査・保守記録」の控えに記
入してください
。
1.7
墜落の発生後:
R550レスキューおよび脱出装置が墜落制止力を受けた場合は、直ちに使用を中止してください。
「使用禁止」と明記してから、
破棄するか、本製品を3Mに返送して交換または修理を依頼してください。
2.0
システム要件
2.1
アンカー
(
固定
)
:
R550レスキューおよび脱出装置が取り付けられている構造物は、表1に記載されたアンカーの仕様を満たす必要があります
。
2.2
降下経路と着地場所のクリアランス:
計画された降下経路が遮られないようにしてください。
着地場所は、使用者が安全に着地できるよう、障害
物を撤去しておくようにしてください。
降下経路と着地場所の障害物を撤去しておかないと、重傷を負う可能性があります。
安全に降下できるよ
う、垂直面から
31 cm
以上離れた距離を維持してください。
2.3
危険:
危険な環境で本製品を使用する場合は、使用者のけがや製品の損傷を防ぐために、さらなる予防策を講じてください。 危険として次の例
が挙げられますが、これに限定されるものではありません。 熱、化学物質、腐食環境、高電圧送電線、爆発性ガスまたは有毒ガス、稼働中の機械、
鋭利な端部、落下して使用者または本製品に接触するおそれのある頭上の物体。 詳細については、3Mまでお問い合わせください
。
2.4
鋭利な端部:
システムの各部品が保護されていない鋭利な端部や摩耗面に接触したり、擦れたりする場所では、本製品を使用しないでください。
鋭利な端部や摩耗面のある場所を降下するときは、エッジプロテクター(図5)か保護パッドを使用する必要があります
。
2.5
各部品の互換性:
3Mの製品は、3Mが指定する部品およびサブシステムと併用することを想定しています。 指定外の部品やサブシステムに代用ま
たは交換すると、装置の互換性が損なわれ、システム全体の安全性と信頼性に影響を及ぼすおそれがあります
。
2.6
コネクターの互換性:
サイズおよび形状によりゲート機構が、あらゆる方向においても誤って開かないよう設計されている場合、コネクターは接
続点に対して互換性があると見なされます。 互換性についてご質問がございましたら、3Mまでご連絡ください。
コネクター(フック、カラビナ、
D
リング)は、最小で
22.2 kN
を支えられる強度が必要です。
コネクターには、アンカーまたはその他のシステム部品
との互換性が必要です。
互換性のない装置を使用しないでください。
互換性のないコネクターは、誤って外れることがあります(図
3
を参照)。
コネクターには、サイズ、形状、強度すべての面において互換性が必要です。
スナップフックまたはカラビナを取り付ける接続点のサイズが小さ
い、または形状が不規則な場合は、接続点によりスナップフックまたはカラビナのゲートに力がかかる場合があります(
A
)。
この力によりゲートが
開き(
B
)、スナップフックまたはカラビナが接続点から外れる場合があります(
C
)。
2.7
接続する:
本製品に使用するスナップフックとカラビナは、必ずセルフロック式としてください。 すべてのコネクターに、サイズ、形状、強度の面に
おいて互換性があることを確認してください。 互換性のない装置を使用しないでください。 すべてのコネクターが完全に閉じて、ロックされている
ことを確認してください
。
3M
のコネクター(スナップフックおよびカラビナ)は、各製品の取扱説明書で指定された方法でのみ使用するよう設計されています。
不適切な接
続の例については、図
4
を参照してください。
スナップフックおよびカラビナを、次のように接続しないでください。
A. 別のコネクターが取り付けられている
D
リングとの接続。
B. ゲートに負荷がかかるような方法での接続。
スナップフックに
16 kN
のゲートが装備されている場合を除き、大型のスロートスナップフック
を標準サイズの
D
リングや同様の物体に接続しないでください。接続すると、フックまたは
D
リングがねじれたり回転したりした場合にゲート
に負荷がかかります。
スナップフックのマークをチェックし、用途に適していることを確認してください。
C. かみ合いが正しくなく、スナップフックまたはカラビナから突き出た部分がアンカーに引っ掛かり、アンカーポイントの完全なかみ合いを目
で確認できない状態。
D. 相互接続。
E. ウェビング、ロープランヤード、またはタイバックとの直接の接続(ランヤードおよびコネクターの製造元の説明書で、このような接続が明確
に認められている場合を除く)。
F. スナップフックまたはカラビナが閉じてロックしない、またはこじりが発生する可能性のある形状または寸法を持つ物体との接続。
G. 負荷がかかった状態でコネクターを適切に配置できない方法での接続。
2
と共有します。権限者:
事業主が、墜落の危険にさらされる場所で職務を行うために割り当てた者。
3
にその計画を伝える必要があります。救助者:
救助システムの操作により補助救助を実施しようとしている救助対象者以外の者。
4
検査の頻度:
作業条件が過酷な場合(過酷な環境、長期間の使用など)、適任者による検査の頻度を上げる必要があります。