127
MIDI及びデータの互換性について
MIDI活用法
今ではMIDIの使用法も各MIDI機器やミュージシャンの個
性によって使い分けられる時代となりました。ここでは
CVP-79/69/59をMIDIシステムの中で活用する場合のヒン
トとして、簡単な例をご紹介します。あとは、ご自分の
アイデアで自由にCVP-79/69/59のMIDI機能をご活用くだ
さい。
■コンピューターミュージックでの活用法
パーソナルコンピューターの存在によって、MIDIを中
心とした音楽制作が一般的になりつつあります。
MIDIを使った音楽制作の現場では、パーソナルコン
ピューターとシーケンスソフト、そして最大同時発音
数やパート数(同時に演奏できるチャンネル数)が多い
MIDI音源を使うという形が一般的になっています。特
に、音源については、制作したMIDIデータの受け渡し
がコンピューターどうしで比較的簡単に行えることか
ら、CVP-79/69/59でも対応しているGM(General
MIDI)と呼ばれる音色などに関する共通フォーマット
などのような、再生時の互換性の高いものが選ばれる
傾向にあります。また、メーカーや機種の異なる環境
でMIDIデータの受け渡しを行う場合、
スタンダードミディファイル
SMF (Standard MIDI File)というシーケンスデータの
共通フォーマットを利用することが多くなっていま
す。SMFフォーマットで保存されたMIDIデータであ
れば、世界中の多くのシーケンサーで再生することが
可能です。もちろん、CVP-79/69/59もSMFフォー
マットのMIDIデータを再生することができますから、
外部のMIDIシステムで作られたMIDIデータ(SMF)を読
み込んで再生することができます。(そのデータがGM
に準拠していれば、音色の再現性も確保されます。)
■市販されているMIDIデータの多くはSMFフォーマットのものです。また、
その中の多くがGM規格に準拠しています。
次の図は、そんなコンピューターやMIDIを使った音楽
制作システムの中でCVP-79/69/59をマスターキー
ボードとして使う場合の接続例を示しています。
CVP-79/69/59には、さまざまなMIDIデータを送受信
する機能がありますので、使用するシーケンスソフト
の機能と合わせていろいろな活用法が考えられます。
CVP-79/69/59をいわゆる打ち込み(MIDIデータを入力
していくこと)用のマスターキーボードとして利用
し、コンピューター上のシーケンスソフトを使って
MIDIデータを制作します。
コントロールチェンジを送受信するためには、ファン
コントロール
クションモードの5ページの画面(P104)で[CONTROL]
の設定を[SEND&RECEIVE(送/受信できる状態)]にし
ておきます。
■CVP-79/69/59で扱えるコントロールチェンジについて詳しくはP131のリ
ストをご参照ください。
■ピッチベンド
シンセサイザーなどには、音程を変化させるピッチベ
ンドホイールが装備されていますが、このホイールを
動かしたときに送信される情報です。CVP-79/69/59
の音源部はこのピッチベンド情報を受信します。
システムメッセージ
CVP-79/69/59では次のようなシステムメッセージを送受
信することができます。システムメッセージは、MIDI
チャンネルに関係なく送受信されます。
■リアルタイムメッセージ
複数のMIDI機器を同期させるために使われる情報で
スタート/ストップ
す。CVP-79/69/59ではパネルの
【START/STOP】を押
してリズムマシンやシーケンサーなどをスタート/ス
トップしたり、MIDIクロックによって同期演奏させる
ことができます。
スタート/ストップ情報を送受信するためには、ファ
スタート/ストップ
ンクションモードの5ページの画面(P104)で[START/
STOP]の設定を[SEND&RECEIVE(送/受信できる状
態)]にしておきます。また、同期演奏に関する設定は
ファンクションモードの4ページの画面のクロック
[CLOCK](P103)で設定します。
■ エクスクルーシブメッセージ
主に機器固有のシステムや音色関係のデータをやり取
りするために使われる情報です。CVP-79/69/59で
は、エクスクルーシブメッセージを使って、パネルの
状態などをシーケンサーやコンピューター等の外部機
器に送信して保存/管理したり、逆にシーケンサーや
コンピューター等を使って、CVP-79/69/59のエフェ
クトを変化させたりすることができます。
エクスクルーシブメッセージに関して詳しくは、
P133をご参照ください。