ま え が き
このたびは、理研の手動ポンプをお買いあげいただき、誠にありがとうございます。この取扱説明書は、
本機の取扱方法、注意事項や故障対策などについて説明してあります。初めてお使いいただく方はもちろ
んのこと、すでにご使用になられた経験をお持ちの方でも、この説明書をよくお読みになり、内容を十分
理解された上で、この説明書を常に手元に置いて本機をご使用ください。
安 全 に 関 す る ご 注 意
本機を安全にご使用いただくには、正しい操作と定期的な点検が不可欠です。
この取扱説明書に示されている安全に関する注意事項をよくお読みになり、十分に理解されるまでは
本機の操作を行わないでください。この説明書では、もしお守りいただかないと、人身事故につなが
るおそれのある注意事項は
という見だしのもとに掲げております。また、お守りいた
だかないと、本機の破損や故障につながるおそれのある注意事項は
という見だしのも
とに掲げております。
(1) 作動油が飛散したとき、重大な被害の生じるおそれのある場所では使用できません。特に、火気の
近くでは使用しないでください。
(2) 本機を改造してはいけません。理研の推奨していない改造は、安全上問題となることがあります。
改造する場合は、事前に当社にご相談ください。許可の無い改造には、当社は責任を負いかねます
(3) 空気弁を閉じたまま使用されますと、作動油が戻る時に油タンク内部の圧力が上昇し、油タンクが
破損し人身事故につながるおそれがあります。
(4) 規定量以上の作動油を油タンクに戻すと内部圧力が上昇し、油タンクが破損し人身事故につながる
おそれがあります。
(5) シリンダのピストンを出したまま給油しますと、ピストンが戻ったときにタンク内の油があふれ出
ることがあります。また、タンクが破損し、人身事故を起こすおそれがあります。
(6) 本機の最高使用圧力は70MPaです。安全装置としての高圧安全弁は、出荷時73MPaに調整
してありますので絶対にこれ以上に調整しないでください。
(7) 最高使用圧力70MPa未満の油圧機器にご使用の際は、高圧安全弁を使用する圧力に下げてご使
用ください。下げないと機器が破損し人身事故のおそれがあります。
(8) シリンダを用いての重量物のジャッキダウンやワイヤの緊張解除などの際に急激にポンプの圧力を
抜きますと、荷が落下したり、はねたりして、人身事故につながるおそれがあります。このような
使用の場合には、バルブなどが必要になりますので、事前に当社までご連絡ください。
(9) シリンダは必ず仕様出力以内でご使用ください。規定圧力以上に内圧が上がりますと、シリンダや
ホースが破損し事故を起こすおそれがあります。
(10) シリンダの許容偏荷重は、最大出力の 2.5%です。それ以上の偏荷重がかかりますと、ピストンが
曲がったり、シリンダが転倒したりしてシリンダが破損し人身事故につながるおそれがあります。
(11) 加圧時は絶対に高圧ホースを手で握らないでください。手で握った状態で高圧ホースが破損すると
高圧の作動油が瞬時に噴き出し、手に穴があくほどのけがをするおそれがあります。
(12) 高圧ホースは消耗部品です。外観上は何ら異常が認められない状態であっても、内部に傷やピンホ
ールなどが発生しているかもしれません。寿命までに達しなくても、使用状況などを考慮して定期
的に交換してください。何か疑問がありましたら、当社までご連絡ください。
(13) 袋ナット使用のカプラ (S-1,2,5)は、手で袋ナットを根元まで完全に締めてください。図
のように隙間が開いていると、シリンダがスムーズに作動しません。複動シリンダ使用時に、引側
のカップラが不完全な接続の状態で、押側に圧力をかけると、引側には倍圧がかかり、カップラ、
シリンダ、高圧ホースなどが破損や飛散し、人身事故を引き起こすおそれがあります。
(14) 作動油が目に入った場合は、清浄な水で最低15分間洗浄した後、医師の手当を受けてください。
また皮膚に付着した場合は、水と石鹸で洗ってください。
- 1 -