■結線の簡略化
注記
上下駆動運転および三相モーターの場合は、結線を簡略化できません。
モーターの運転/停止と電磁ブレーキの運転/停止を1つのスイッチで行ないたい場合には、下図のように結線を簡略化することもできます。
ただし、その場合には基本結線図の時に比べて、制動時間が約50msec.長くなり、そのぶんオーバーランも増えます。
これはSW1をOFFにしても、モーターの磁気エネルギーが電磁ブレーキの励磁巻線に作用し、約50msec.の間電磁石が作用し続け、
ブレーキがかかるのが遅れるためです。
4. 2 運転
注記
・モーター運転中は、モーターケースの温度が90℃を超えないことを確認してください。
90℃を超える温度でモーターを運転すると、巻線、ボールベアリングが著しく劣化し、寿命が短くなります。
モーターケースの温度は、モーター表面に温度計を固定して計測できます。
また、サーモテープまたは熱電対を使用しても計測できます。
・単相モーターは付属のコンデンサを使用し、モーターが起動した後もコンデンサは常時接続しておいてください。
[SW1とSW2のタイミングチャート例]
このタイミングチャート例は、基本結線図の場合です。
■運転 / 停止
SW1はモーター運転/停止と電磁ブレーキ操作用です。
(連動)
SW1をONにすると電磁ブレーキが解除され、モーターが回転します。SW1をOFFにすると電磁ブレーキが作動し、モーターは停止します。
注記
電磁ブレーキが作動すると、ブレーキは摩擦式のため摩擦音がする場合ありますが、異常ではありません。
■回転方向の切り替え
[単相モーター]
SW2をCW側に倒すと時計方向に回転し、CCW側に倒すと反時計方向に回転します。
[三相モーター]
結線図のように接続すると時計方向に回転します。U,V,Wのうち、いずれか2線を入れ替えると反時計方向に回転します。
■その他の操作方法
注記
上下駆動に使用する場合は、負荷が下降する場合がありますので、負荷の状況をご確認の上操作してください。
・モーターの立上り時間を速くする方法
あらかじめ、電磁ブレーキを開放しておけば、さらに速くモーターを立ち上げることができます。
電磁ブレーキを開放するタイミングはモーターを立ち上げる10msec以上前に行なってください。
・モーター停止時に電磁ブレーキを開放する方法
2本の電磁ブレーキ用リード線間に通電すれば、電磁ブレーキは解除され、モーター軸は自由に回すことができます。
5
運転
停止
保持
停止
保持
運転
SW2
CCW
CW
OFF
ON
ON
OFF
OFF
CW
CW
CCW
SW1
モーター
CCW
CW
グレー
モーター
白
電源
黒
黄
黄
コンデンサ
電磁ブレーキ
SW1
Ro
Co
Ro
Co
ON
SW2 CCW
CW
CCW
CW
黄
モーター
白
電源
黒
橙
橙
コンデンサ
電磁ブレーキ
SW1
Ro
Co
Ro
Co
ON
SW2 CCW
CW
6W〜40W
60W,90W