IM-T-226G 2021.7
DTH-A型 小型変位変換器 取扱説明書
このたびは本製品をお買い上げいただきまして,ありがとう
ございます。ご使用の前には,本書を必ずお読みください。
また,お読みになったあとはいつでも見られるところに必ず
保管してください。
本書に記載の仕様・外観は,予告なく変更させていただく場
合があります。最新情報は弊社ホームページをご確認くださ
い。
1.
取扱説明書中のマークについて
ご使用される方の安全確保に関する重要な事項や機能確保に
関する事項にはマークをつけて記載していますので,必ずお
読みください。
警告
取扱を誤った場合,人体に重大な悪影響を及
ぼす恐れがあります。
注意
故障しないようにするための注意や正しく動
作させるための注意を記載しています。
2.
ご使用に際しての重要な注意
本製品は,水素環境下ではご使用できません。
3.
安全上のご注意
警告
ロッドを押し込むと反力で自動的に戻る機構になっていま
す。目などを突かないように取り扱いには注意してくださ
い。
4.
使用上の注意
注意
ロッドに無理な軸力や曲げ力を与えないようにしてくだ
さい。
変換器を分解しないでください。
水中に入れたり,水がかかるような場所および塵埃のはげ
しい場所では,使用しないでください。
本体が振動する設置状態では使用しないでください。
通常のダイヤルゲージと同様の注意をはらってください。
ロッドは常に清掃してください。
立ち上がり時間が短い動的現象は,2Hz 以上では使用でき
ません。
ケーブルの曲げ半径はケーブル外径の10倍以上として
ください。
5.
取り付け
5.1
付属の取付バンド(FXB-A)を使用して,図のように不動点
に固定します。
DTH-A-5,10,20,30 DTH-A-50,100
取付バンド数
1
2
5.2
初期不平衡値は -6000~-5000(×10
-6
ひずみ)です。
5.3
変位変換器に約 0.3mm の変位を加えた状態で固定してく
ださい。
5.4
ダイヤルゲージと同様に,測定子を測定点に接触させて
測定しますが,動的に測定するときはロッドが追従しな
い場合があります。動きを確認の上,ご使用ください。
5.5
測定点にロッドを固定するときは,測定子を外し M2.5 ね
じで測定点に固定してください。
6.
接続
6.1
変換器をひずみ測定器に接続します。
6.2
弊社以外のひずみ測定器を使用される場合は,コネクタ
プラグへの配線は下図のようになっていますので,確認
のうえ接続してください。
6.3
ヒートランを 5~10 分行ってから測定を開始してください。
7.
換算
7.1
換算には検査成績書の校正係数を使用します。
7.2
ひずみ測定器を使用する場合は,出力値がε(×10
-6
ひず
み)で表示されます。1(×10
-6
ひずみ)に相当する変位が検
査成績書に記入されていますので,乗算により変位が求
められます。
変位(mm)=ひずみ測定器の出力ε(×10
-6
ひずみ)
×校正係数(mm/1×10
-6
ひずみ)
7.3
その他の増幅器,記録器を使用する場合は,ブリッジ印
加電圧を正確に計ることが必要になります。ブリッジ印
加電圧1(V)を加えたときの出力電圧 1( V)に相当する変
位が検査成績書に記入されていますので乗算により変位
量が求められます。
変位(mm)=
ブリッジ出力電圧( V)
×校正係数(mm/1μV/V)
ブリッジ印加電圧(V)
8.
保管上の注意および点検
8.1
変換器には水,ゴミ,油などがつかないようにしてくだ
さい。
8.2
保管時には,ロッドに付属の保護チューブを必ず付ける
ようにしてください。
8.3
年 1 回程度の再校正をお勧めします。(弊社にお申し付け
ください)
8.4
初期値,指示値が異常と思われる場合は,入力抵抗,出
力抵抗,回路(コネクタプラグのピンA~Dのいずれか)
と本体間の絶縁抵抗(100MΩ以上)を測定してください。
異常があれば本器の故障と考えられます。弊社営業まで
ご連絡ください。
注意
絶縁抵抗を測定する場合には,絶縁抵抗計の印加電圧は
50V 以下で行ってください。
測定点
測定子
蝶ボルト
取付バンド
ロッド
M6 ネジ
不動点