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D18_UNIVERSO_D185000A (120110)
(JP)日本語
図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ
が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で
参照できますので、定期的に確認してください。
疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談ください。
1. 用途について
クライミングおよびマウンテニアリング用のビレイデバイス/ディッセンダー
です。
ビレイデバイス/ディッセンダー(『ベルソ』)とカラビナ(『アタッシュ 3D』)を組
み合わせたシステムです。
このシステムは、カラビナの縦軸方向(最も強度が高い)に荷重がかかりやす
いようにし、またディッセンダーを落として紛失する可能性を低くするようにデ
ザインされています。
製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での
使用は絶対に避けてください。
警告
この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。
ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。
使用する前に必ず:
- 取扱説明書をよく読み、理解してください
- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください
- この製品の機能とその限界について理解してください
- 高所での活動に伴う危険について理解してください
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の傷害や死につながる場合があ
ります。
ユーザーは、この製品の使用中に問題が発生した際にすみやかに対処できる
よう、レスキュー技術を身につけておく必要があります。 また適切なレスキュー
技術を身につけておく必要があります。
責任
警告:使用前に必ず、
「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン
グを受けてください。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人か
ら目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用してください。
ユーザーは各自の責任で適切な安全確保の技術を習得する必要があります。
誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して
もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな
い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないでください。
2. 各部の名称
(A) ビレイデバイス/ディッセンダー『ベルソ』
(1) ケーブル (2) ボディ (3) ロープスロット (4) フリクションチャンネル
(B) カラビナ『アタッシュ 3D』
(5) フレーム (6) ゲート (7) ヒンジ (8) ロッキングスリーブ (9) キーロック
(10) キーロックスロット (11) 赤い警告表示
(C) プラスチックジョイント
(12) プラスチックジョイント取付用スクリュー
主な素材:アルミニウム合金、プラスチック
3. 点検のポイント
毎回、使用前に
製品に亀裂や変形、腐食等がないことを確認してください。
製品の磨耗の状態を確認してください。
『ベルソ』に、磨耗等によってできる鋭いエッジがないことを注意して確認し
てください。
プラスチックジョイントに亀裂が入っていないことを確認してください。 プラス
チックジョイントが、カラビナの縦軸に沿ってスムーズにスライドすることを確
認してください。 プラスチックジョイントとカラビナの接点がゆるんでいないこ
とを確認してください。
ゲートを開けて放すと、自動的にゲートが閉まることを確認してください。 ゲー
ト上部のキーロックスロットに泥や小石等が詰まらないようにしてください。
各PPE(個人保護用具)の点検方法の詳細についてはペツルのウェブサイト
(www.petzl.com)をご参照ください。もしこの器具の状態に関する疑問があ
れば、(株)アルテリア(TEL:04-2969-1717)にご相談ください。
使用中の注意点
この製品及び併用する器具(連結している場合は連結部を含む)に常に注意
を払い、状態を確認してください。 システムの各構成器具が正しくセットされ
ていることを確認してください。 ロープスロットに小石等の異物が入らないよ
うにして下さい。
カラビナのゲートがロックされていることを常に確認してください。
4. 適合性
この製品がシステムの中のその他の器具と併用できることを確認してください
(併用できる = 相互の機能を妨げない)。
ロープ
使用できるロープ:EN892及び(もしくは)UIAAの認証を受けた直径7.5 mm ~
11 mmのダイナミックロープ:シングル、ダブル、ツイン
2本のロープを使用する場合、直径や状態、やわらかさ等が同じものを使用し
てください。
警告:ロープによっては滑りやすくなる場合があります(新しいロープ、径の細
いロープ、特殊な外皮構造のロープ、外皮に特殊な処理がほどこされている
ロープ、濡れているロープ等)。使用するロープの取扱説明書もよく読み、理解
してください。
5. セット方法
- カラビナをハーネスのビレイループにクリップします
- シングルロープ:ロープをループ状にし、どちらかのロープスロットに通して
ください
- ダブルまたはツインロープ:2本のロープをそれぞれループ状にし、2つのロ
ープスロットに別々に通してください
ロープスロットに通したロープをカラビナにクリップし、カラビナのゲートをロ
ックしてください(赤い警告表示が見えないようにしてください)。
6. 使用前と使用中の注意
『ベルソ』
『ベルソ』は自動的にロープの流れを止める器具ではありません。 ロープの流れを止
め、クライマーの墜落を止めるのはビレイヤーです。
ビレイヤーは末端側のロープから決して手を放さないでください。
ビレイヤーは、パートナーをビレイする前に必ず自己確保をとってください。
- 手をロープとの摩擦から守るためにも、グローブの着用をお勧めします
- 使用前に安全な場所でテストし、この製品によってロープにどれ程のブレー
キをかけることができるかを確認してください
ケーブル = 0 kN
警告、危険:ケーブルを使って自己確保をとらないでください。
カラビナ
カラビナは常にゲートを閉じ、ロックされた状態で使用しなければなりません。
振動やこすれによってロッキングスリーブがゆるみ、カラビナのロックが解除
される場合があります。 ゲートが開いた状態では、コネクターの強度は大幅
に低下します。
コネクターは、必ず動きを妨げるものがない状態で使用してください。 何かの
角で荷重がかかったり、外部からの圧力がかかったりすると危険です。
警告:この製品を構成するカラビナ及び『ベルソ』を別々に使用する場合
は、www.petzl.comでそれぞれの取扱説明書の内容を必ず確認してください。
7. リードのビレイ
警告: リードクライマーは、必ずディレクショナルアンカーにロープをクリップしてから
リードを開始してください。
7A. ロープの繰り出し方
片方の手で末端側のロープを握ったまま『ベルソ』にロープを押し込み、 もう片
方の手でクライマー側のロープを引いてロープを繰り出します。
7B. ロープをたぐる
片方の手でクライマー側のロープの余分なたるみを引き、 もう片方の手で末
端側のロープを引きます(ロープから手を放さないでください)。
7C. フォールを止める
末端側のロープをしっかりと握ったまま下に引いてください。
8. トップロープでのロワーダウン
末端側のロープを両手でしっかりと握ったまま下に引いてください。 両手が末
端側のロープから離れないように交互に動かしながらロープを出してくださ
い。 末端側のロープから決して手を放さないでください。
9. セカンドクライマーのビレイ:ディレクショナル
アンカーでロープを折り返す
参照:「5. セット方法」
セカンドクライマー側のロープを必ずディレクショナルアンカーにクリップし
てください。
10. 懸垂下降
2本のロープを「5.セット方法」の通りに『ベルソ』にセットします。制動を強める
には、末端側のロープを強く握ってください。
連続して懸垂下降をする際は、ディッセンダーを落とすリスクを抑えるために、
システムをハーネスにクリップしたままにしてください。
下降用のバックアップシステム(『シャント』またはセルフロッキングノット)を、
『ベル
ソ』の下に取り付けてください。
11. 制動の調節
通常は、基本的な方法で使用して下さい:末端側のロープがフリクションチャン
ネルの上を通る方法(「5.セット方法」参照)
ユーザーの体重、ロープの径、用途やロープの状態等に応じて制動力の調節
が必要になる場合もあります。 制動力を弱くするには、ロープをセットする向
きを逆にします。 この場合、末端側のロープがフリクションチャンネルの反対
側を通ります。
12. 調節機能
ユーザーの利き手に合わせて、カラビナにセットする『ベルソ』の向きを変える
ことができます。
カラビナにセットする『ベルソ』の向きを変えるには、まずスクリュードライバー
(PZ #1)を使用して プラスチックジョイントを固定している2本のネジを外しま
す。 『ベルソ』の向きを決めてセットします。 プラスチックジョイントを閉じます。
2本のネジを戻して締めます。 プラスチックジョイントが、カラビナの縦軸に沿
ってスムーズにスライドすることを確認してください。 プラスチックジョイントと
カラビナの接点がゆるんでいないことを確認してください。
この作業は必要なときのみ行い、何度も繰り返し行わないでください。
この作業は、ユーザーの責任で行ってください。
13. 一般注意事項
耐用年数 / 廃棄基準
ペツルのプラスチック製品及び繊維製品の耐用年数は、製造日から数えて最長
10年です。 金属製品には特に設けていません。
注意:極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が生じ、その後使用不
可能になる場合があります(劣悪な使用環境、鋭利な角との接触、極端な高/低
温下での使用や保管、化学薬品との接触等)
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:
- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した
- 大きな墜落を止めた、あるいは非常に大きな荷重がかかった
- 点検において使用不可と判断された。 製品の状態に疑問がある
- 完全な使用履歴が分からない
- 該当する規格や法律の変更、新しい技術の発達、また新しい製品との併用に
適さない等の理由で、使用には適さないと判断された
使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄してください。
製品の点検
毎回の使用前の点検に加え、定期的にPPEに関する十分な知識を持つ人物に
よる綿密な点検を行う必要があります。 綿密な点検を行う頻度は、使用の頻度
と程度、目的により異なります。また、法令による規定がある場合はそれに従わ
なければなりません。 ペツルは、少なくとも12ヶ月ごとに綿密な点検を行うこ
とをお勧めします。
トレーサビリティ(追跡可能性)を維持するため、製品に付いているタグを切り
取ったり、マーキングを消したりしないでください。
点検記録に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連
絡先、製造番号、認識番号、製造日、購入日、初めて使用した時の日付、次回点検
予定日、注意点、コメント、点検者及びユーザーの名前と署名
点検記録の見本はwww.petzl.fr/ppeまたはPetzl PPE CD-ROMでご覧いた
だけます。
持ち運びと保管
紫外線、化学薬品、高/低温等を避け、湿気の少ない場所で保管してください。
必要に応じて洗浄し、直射日光を避けて乾燥させてください。
改造と修理
ペツルの施設外での製品の改造および修理を禁じます(パーツ交換は除く)。
3年保証
原材料及び製造過程における全ての欠陥に対して適用されます。 以下の場合
は保証の対象外とします:通常の磨耗や傷、酸化、改造や改変、不適切な保管
方法、メンテナンスの不足、事故または過失による損傷、不適切または誤った
使用方法による故障
責任
ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か
ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一
切の責任を負いかねます。