
3
ユニットについての説明
JP
18
リタール エンクロージャー
クーリングユニット
イラスト
3:
冷凍サイクル
蒸発器
(1)
内で液体の冷媒が気化します。そのために
必要な熱エネルギーは、エンクロージャー内の空気
から吸い取られるので、冷却をもたらします。圧縮
機
(2)
で冷媒が強力に圧縮されるため、凝縮器
(3)
内
では周囲空気よりも温度レベルが上昇します。これ
により凝縮器の表面から余分な熱が周囲に放出され、
冷媒が冷えて再び液化します。冷媒は温度式膨張弁
(4)
を通り再び蒸発器に注入され温度がさらに低くな
り、蒸発器内で再びエンクロージャー内のエネル
ギーを吸い取ることが可能になります。このサイク
ルが繰り返されます。
3.1.2
制御
リタール
エンクロージャー
クーリングユニットに
は、クーリングユニットの機能設定を可能にする
e-
コンフォートコントローラーが装備されています
(
ディスプレイ表示と拡張機能については、のチャプ
ター
)
。
3.1.3
バス
(bus)
での運転
マスター
スレーブ
ケーブル
(
シールド式
4
心ケーブ
ル、品番
3124.100)
を使用して、ユニットのシリア
ル
インターフェース
X2
経由で、クーリングユニット
を
10
台までバス接続することができます。このこと
によって次の機能を利用できるようになります:
–
ユニットの並列運転
(
ネットワーク上のクーリング
ユニットは、同時に
ON/OFF)
–
ドアステータスメッセージ同時表示
(
開扉時
)
–
エラーメッセージ同時一括表示
データ交換は、マスター
スレーブ接続を経由して行
われます。使用開始運転の際に、各ユニットに「マ
スター」あるいは「スレーブ」の
ID
を含むアドレス
を設定してください。
3.1.4
安全装置
–
クーリングユニットには、冷凍サイクル内に
EN 12
263
準拠の試験済み圧力監視装置が組み込まれてい
て、許容最大圧力に設定されています。圧力が低
下すると自動的にリセットします。
–
温度モニタリングは蒸発器の凍結を防止します。
凍結の恐れがある場合は圧縮機が停止し、温度が
上昇すると自動的に再起動します。
–
冷媒圧縮機とファンには、過電流や温度超過を防
ぐため、サーマル式巻線保護装置が取り付けられ
ています。
–
圧縮機内の圧力を下げ、安全に始動させるために、
スイッチがオフになった後
(
例えば、目標温度に達
した後、あるいはドアスイッチや電源によるオフ
)
で再びスイッチが入るまで、
180
秒ほどの遅延時間
をとります。
–
ユニットには、無電位接点
(
端子
3
〜
5)
が付いて
いるので、
PLC
などを経由してユニットのシステ
ムメッセージを読み出すことが可能です
(
ベーシッ
クコントローラーは
1 x
切り替え接点
(c
接
点
)
、
e-
コンフォートコントローラーは
2 x a
接
点
)
。
3.1.5
凝縮水の発生
エンクロージャー内の湿度が高く、温度が低くなる
と蒸発器に凝縮水が発生する可能性がありますす。
クーリングユニット
(
除く
3303.xxx)
には、自動式電
気凝縮水蒸発機能を有しています。そのために使用
されているヒートエレメントは、セルフコントロー
ルの
PTC
技術をベースとしています。蒸発器に発生
した凝縮水はクーリングユニットの外部循環経路に
ある容器に集められ、一部が気流と共に気化します。
水位が上がると、水は
PTC
ヒートエレメントに入
り、蒸発します
(
給湯器の原理
)
。水蒸気は外部ファ
ンの気流と共にクーリングユニットの外へ排出され
ます。
PTC
ヒートエレメントは常時通電状態にしてあり、
オン
/
オフ
ポイントはありません。ショートを防止
するミニヒューズ
(F1.1
、
F1.2)
が付いています。
ヒューズが切れると、凝縮水はセーフティーオー
バーフローから流れ出ます。
ユニットタイプ
3303.xxx
の場合は、凝縮水は蒸発器
の仕切りパネルにある排水パイプを通ってユニット
の下に排出されます。そのため、必ず凝縮水排水継
ぎ手にホースをつなげてご使用ください
(
項
縮水排水管を接続する」参照)。このユニットタイプ
のためには、アクセサリーとして、外付けの凝縮水
蒸発器もご用意しております
(
リタール総合カタロ
グ、アクセサリー参照
)
。
3.1.6
フィルターマット
クーリングユニットの凝縮器全体に、汚れが付きに
くくお手入れを簡単にする
RiNano
コーティングが施
されています。ゆえに、多くのアプリケーション、
特に湿気を含まないほこりのある環境においては、
フィルター材が不要になります。
周囲空気に、湿気を含まない大きめのほこりや綿く
ずが含まれている場合は、ポリウレタンフォームの
フィルターマット
(
アクセサリーとして入手可能
)
を
クーリングユニットに取り付けることをお勧めしま
す。ほこりの状態に合わせ、時々フィルターを取り
替えてください。
油分を含む空気には、金属フィルター
(
同じくアクセ
サリー
)
の使用をお勧めします。金属フィルターは専
用の洗浄剤でお手入れをして、再び使用していただ
けます。
PSA
H
-
圧力監視装置
凝縮器ファン
膨張弁
(4)
温度調節器
フィルタードラ
イヤ
(5)
内部循環経路
圧縮機
(2)
外部循環経路
蒸発器ファン
蒸発器
(1)
凝縮器
(3)