
HXR-NX5C/NX5E/NX5J/NX5M/NX5N/NX5P/NX5U
1-3
1-1. 修理時の電源供給について
本機では,安定化電源(8.4Vdc)からバッテリ端子に電源を供給した場合,約10秒後にシャットオフし,動作しなくなります。
これを避けるため,下記の方法を用いてください。
方法:
ACアダプタ/ チャージャ(AC-VQ1050など)と接続コード(DK-415)を使用する。
1-2. VC-582基板交換時の注意
仕向けデータ
補修用基板と交換する時,補修用基板に書かれている仕向けデータは元の設定と違っている場合があります。
Adjust StationからAdjust Manualを起動させて「Destination data write」を実行させてください。
USBシリアルセーブ
補修用基板と交換する時,交換前の基板よりUSBシリアルNo.を取得してください。
データの取得はAdjust StationからAdjust Manualを起動させて「USB SERIAL SAVE」を実行させてください。
USBシリアルNo.
セットは,1台毎に異なる固有のID(USB Serial No.)を書き込んだ後,出荷されています。
新品の補修用基板には,このIDが書き込まれていないので,基板交換後にIDを入力する必要があります。
Adjust StationからAdjust Manualを起動させて「USB serial No. input」を実行させてください。
– JAPANESE –
1-3. 自己診断機能
1-3-1. 自己診断機能について
本機の動作に不具合が生じたとき,自己診断機能が働き,
ビューファインダまたはL C D 画面に,どう処置したらよ
いか判断できる表示を行います。
「自己診断表示」と「サービ
スモード表示」の2つの表示があります。自己診断機能につ
いては取扱説明書にも掲載されています。
1-3-2. 自己診断表示
本機の動作に不具合が生じたとき,ビューファインダまた
はLCD画面のカウンタ表示部分がアルファベットと数字の
4桁表示になり,3 . 2 H z で点滅します。この5 文字の表
示によって対応者分類および不具合の生じたブロックの分
類,不具合の詳細コードを示します。
0 0
C
2
3
対応者分類
「1‑3‑3. 自己診断コード表」を参照
対応方法の違いにより分類
例
を
オ
ュ
デ
ク
ッ
ィ
テ
ス
ー
リ
モ
メ
・
・
・
3
1
フォーマットする
32 ・・ ・電源を入れ直す
ブロック分類
詳細コード
3.2 Hz点滅
C :お客さま自身で対応
E :サービスエンジニア
で対応
ビューファインダまたはLCD画面
1-3-3. 自己診断コード表
自己診断コード
症状/状態
対応/方法
対
応
者
ブロック
機能
詳細
コード
C
0
4
0
0
標準でないバッテリを使用している
インフォリチウムバッテリを使用する。
C
0
6
0
0
バッテリが高温になっている
バッテリを交換するか、バッテリを涼しいところに置
く。
C
1
3
0
1
フォーマットしていない“メモリー
カード”を入れた“メモリーカード”が
壊れている
“メモリーカード”をフォーマットする。
新しい“メモリーカード”に交換する。
C
1
3
0
4
外部メディアの装着接触不良があっ
た
外部メディアを装着しなおす。
外部メディアに異常が発生した
外部メディアをフォーマットしなおす。
外部メディアが壊れている
新しい外部メディアに交換する。
外部メディアと本体との間でなんら
かの異常があった
電源を入れ直す。
C
3
2
6
0
フォーカスが合いにくい
(フォーカスの初期化ができない)
操作スイッチの電源を入れ直す。
復帰しない場合,レンズブロックのフォーカスMRセン
サ(VC-582基板CN6602
0
,
qs
ピン)を点検する。
異常なければフォーカスモータ駆動回路(VC-582基板
IC6002)を点検する。
E
2
0
0
0
フラッシュメモリが書き換えられて
いる
フラッシュメモリのデータを元の値に戻す。(注意1)
E
6
1
1
0
ズーム動作の異常
(ズームレンズの初期化ができない)
ズ ー ム レ バ ー を 操 作 し た と き に ズ ー ム 動 作 を す れ
ば,レンズブロックのズームMRセンサ(VC-582基板
CN6602
es
,
ef
ピン)を点検する。
ズ ー ム 動 作 を し な け れ ば ズ ー ム モ ー タ 駆 動 回 路
(VC-582基板IC6002)を点検する。
E
6
1
1
1
フォーカスレンズ初期化異常,ズー
ムレンズ初期化異常の同時発生
自己診断コードC:32:60とE:61:10の両方を点検
する。
E
6
1
3
0
ステッパアイリス初期化時リセット
位置検出エラー
電 源 投 入 後, ズ ー ム マ ニ ュ ア ル リ ン グ を 回 し てT
(telephoto)端にする。レンズ内のアイリス羽に注目し
ながら電源を再投入し,レンズ内の羽が動作している
か確認する。アイリスが動作しない場合は,レンズド
ライブブロックのアイリスモータドライブ(VC-582基
板CN6602
qh
〜
ql
ピン)を点検。
アイリスが動作する場合は,レンズドライブブロック
のアイリスリセットセンサ
(VC-582基板CN6602
qd
〜
qg
ピン)を点検。
E
6
2
0
0
手振れ補正が効きにくい
(PITCH角速度センサ出力張り付き)
PITCH角速度センサ(GY-022基板SE8501)周辺回路を
点検。
E
6
2
0
1
手振れ補正が効きにくい
(YAW角速度センサ出力張り付き)
YAW角速度センサ(GY-022基板SE8502)周辺回路を点
検。
E
6
2
0
2
手振れ補正用ICの異常
手振れ補正回路(VC-582基板IC6401)を点検。復帰し
ない場合,VC-582基板を交換する。(注意2)エラーが
再度発生する場合は,レンズブロックを交換する。
E
6
2
0
3
手振れ補正用ICとマイクロコント
ローラとの通信異常
手振れ補正回路(VC-582基板IC6401)を点検。
E
6
2
1
0
シフトレンズ初期化異常
EEPROM(VC-582基板IC5602, IC5603)を点検。復帰
しない場合,VC-582基板を交換する。(注意2)エラー
が再度発生する場合は,レンズブロックを交換する。
E
6
2
1
1
シフトレンズオーバーヒート
(PITCH)
VC-582基板のIC6401および周辺回路を点検。復帰し
ない場合,VC-582基板を交換する。(注意2)エラーが
再度発生する場合は,レンズブロックを交換する。
注意1:
Adjust StationからAdjust Manualを起動させて,「 Destination data write 」を参照してください。
注意2:
VC-582基板を交換する場合は,修理するVC-582基板からEEPROM(IC5602, IC5603)を取り外してください。取り外した
EEPROM (IC5602, IC5603)は取り替えたVC-582基板に取り付けてください。