IM-T-221B 2018.5
DTC-A型 クリップ型変位変換器-取扱説明書
このたびは本製品をお買い上げいただきまして,ありがとう
ございます。ご使用の前には,本書を必ずお読みください。
また,お読みになったあとはいつでも見られるところに必ず
保管してください。
1.
取扱説明書中のマークについて
機能確保に関する事項にはマークをつけて記載していますの
で,必ずお読みください。
注意
正しく動作させるための注意です。
2.
使用上のご注意
注意
2枚のビームを広げたり,ストッパに当たってからも狭め
ようとしたりしないでください。
本製品は屋内使用向けです。直射日光の当たる場所や水,
油,溶剤等のかかる場所は避けてください。
振動や衝撃下での測定は避けてください。
変換器を分解しないでください。
3.
取り付け
本製品の取り付け部(2枚のビームの先端部)は米国の材料
試験規格 ASTM E399 に合わせてあります。この規格を参考に
ご使用ください。
3.1
取り付け方法
測定しようとするところに本製品を取り付けるための溝
を2個対向させて加工するか,オプション(別売)部品
のチップ(TIP-10A)を2個対向させてネジ止めまたは接
着にて取り付けます。
(図 3.1.1~図 3.1.2 参照)
図 3.1.1 被測定部の溝形状(ASTM 規格)
図 3.1.2 チップ(TIP-10A)形状(オプション)
2枚のビームの取付溝間隔は自由な状態で約 11mm となって
います。測定範囲は DTC-A-5 が取付溝間隔 4~9mm,DTC-A-2
が取付溝間隔 8~10mm です。
ケーブルの質量が変換器本体に作用しないように本体の近く
でケーブルを固定してください。
4.
接続・測定
4.1
変換器をひずみ測定器に接続します。
4.2
NDIS 規格品のコネクタを用いる場合は,次のように接続
します。
(変換器本体にはシールド線は接続されていません)
4.3
5~10 分のヒートランを行ってから測定を開始してくだ
さい。
4.4
測定値はビームの間隔が開くとプラス方向に増加します。
5.
換算
5.1
変位の換算には検査成績書の校正係数を用います。
5.2
ひずみ測定器を使用する場合は,出力がε(×10
-6
ひず
み)で表示されます。1(×10
-6
ひずみ)に相当する変位が
検査成績書に記入されていますので,乗算により変位量
が求められます。
求める変位量(mm)
=[ひずみ測定器の出力ε(×10
-6
ひずみ)]
× [校正係数(mm/1×10
-6
ひずみ)]
5.3
その他の増幅器,記録器を使用する場合はブリッジ印加
電圧を正確に計ることが必要になります。検査成績書に
はブリッジ印加電圧1(V)を加えたときの出力電圧 1(μ
V)に相当する変位が記入されていますので乗算により変
位量が求められます。
求める変位量(mm)
=
ブリッジ出力電圧(μV)
×校正係数(mm/1μV/V)
ブリッジ印加電圧(V)
6.
保管上の注意および点検
6.1
変位変換器には水,油,塵などがつかないようにしてく
ださい。
6.2
初期値,指示値が異常と思われる場合は,入力抵抗,出
力抵抗,本体とケーブル心線間の絶縁抵抗(100MΩ以上)
を測定してください。
異常があれば本器の故障と考えられます。弊社の営業ま
でご連絡ください。
注意
絶縁抵抗を測定する場合には,絶縁抵抗計の印加電圧は
50V 以下でご使用ください。
保管時は変位を与えないで保管してください。
特に湿度の高いところや低いところ,湿度の高いところや
塵埃の多いところでの保管は避けてください。
変位変換器