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本製品は単回使用製品です。以下に挙げる製品を滅菌した状態でブリスター包装しています(図1)。
• サ ー モ プ ラ ス チ ッ ク 製 の P h a r y n x
P r o t e c t o r( 咽 頭 プ ロ テ ク
ター、透明)1個(図1.1)
• ステンレス製穿刺針1本(図1.2)
• 色つきフッ素樹脂製Guidewire 1本(図1.3)
• Provox Vegaヴォイスプロテーゼ装填済シャント孔形成用ダイレーター1個(図1.4)シャント孔
形成用ダイレーターにはサーモプラスチックエラストマーとポリプロピレンを、Provox Vegaヴ
ォイスプロテーゼには医療用シリコーンゴムとフッ素樹脂を使用
ヴォイスプロテーゼを装填したシャント孔形成用ダイレーターの各部と特徴は、次のとおりです。
• ダイレーター(図1.4.1)
• ダイレーターストラップ(図1.4.2):ダイレーターとヴォイスプロテーゼを繋ぐ部分
• ダイレーターループ(図1.4.3):ヴォイスプロテーゼが連結する部分
• ワイヤーロック(図1.4.4):ヴォイスプロテーゼのセーフティストラップ(図1.4.6)とGuidewire
を連結する部分
• Provox Vegaヴォイスプロテーゼ(図1.4.5):同プロテーゼの気管側フランジ(図1.4.7)がワ
イヤーロックに向くように、セーフティストラップ(図1.4.6)はワイヤーロックに繋がっている
同プロテーゼは、発声する際にシャント孔を開放し、気管に水分や食物が入り込むことを防ぐた
めに、一方弁を採用しています。
また、同プロテーゼはインプラントではないので、定期的な交換が必要になります。同プロ
テーゼには、複数の外径とサイズが揃っています。
本製品に付属する未滅菌製品は次のとおりです。
• Provox Vegaシャント孔形成セット取扱説明書1冊(図表1冊を含む)
• Provox Vega患者向け取扱説明書1冊
• ヴォイスプロテーゼのサイズに合ったProvox Brush 1本
• Provox Brushの取扱説明書1冊
1.4 警告
挿入前
• 包装が破損していたり、既に開封されている製品は
使用しないこと
。非滅菌製品は感染を引
き起こすことがあります。
• いかなる方法であっても
再利用、再滅菌禁止
。本製品は単回使用に限定した製品です。再利
用すると、交差汚染を引き起こす恐れがあります。洗浄・再滅菌を行うと、本製品が破損する
ことがあります。
• 化学療法の併用を問わず、患者が放射線療法を受けている場合は、
慎重を期して本製品を使
用すること。
こういった療法を受けている場合、シャント孔関連の合併症(拡大、肉芽増殖、
萎縮など)発生の危険性が高まるため、シャント孔形成時には、組織の状態に問題がない
か確認してください。
挿入時
全般
• 一期的シャント孔形成時は、形成前に気管食道壁を触知して、Pharynx Protectorが食道の
下部まで十分に挿入できているか、
必ず確認すること。
Pharynx Protectorを正しい位置に
挿入せずにシャント孔を形成しようとすると、組織を損傷させることがあります。
• 気管食道壁を傷つけないように、Guidewireが穿刺針とPharynx Protectorの内腔を通って
いることを
必ず確認すること
。
• Pharynx Protectorを外す前に、必ず穿刺針を
抜去しておくこと
。Pharynx Protectorで適切
に保護していないと、咽頭の組織を穿刺針で傷つけることがあります。
• シ ャ ン ト 孔 形 成 用 ダ イ レ ー タ ー が G u i d e w i r e の 気 管 側 で は
な く 、食 道 側 に 取 り 付 け ら れ て い る こ と を
必 ず 確 認 す る こ と 。
拡張させる際には手前に動かしてください。方向を間違えて拡張させると、ヴォイスプロテー
ゼを逆向きに留置することになり、誤嚥を生じたり、発声が行えなくなります。
• 穿刺針からGuidewireを
引き抜かないこと。
引き抜くと、Guidewireの損傷、破断が生じる
ことがあります。Guidewireを引き抜かなければならない場合には、損傷を防ぐために穿刺
針ごと同時に抜去してください。
• 有鉤止血鉗子や類似の器具を
使用しないこと
。本製品が破損する恐れがあります。
二期的シャント孔形成
• 二期的シャント孔形成時にはPharynx Protectorを
使用しないこと。
Pharynx Protectorを使
用するのは、一期的シャント孔形成時のみです。
• 二期的シャント孔形成を行う前に、硬性内視鏡を用いて、咽頭や食道の組織を適切に保護で
きているか、
必ず確認すること。
挿入後
ヴォイスプロテーゼの使用について
シャント孔に留置したProvox Vegaヴォイスプロテーゼは、ずれや突出、食道への脱落、誤嚥、
組織損傷などを引き起こすことがあります。こういった有害事象と防止策の詳細については、
「有害事象とその防止策について」の章をご確認ください。
ヴォイスプロテーゼのずれや突出の危険性を小さくするために
• 適切なサイズ(長さ)のヴォイスプロテーゼを
選ぶこと
。ヴォイスプロテーゼの長さが短すぎ
てきついと、周辺組織の壊死や突出を引き起こすことがあります。
• ヴォイスプロテーゼを手入れする際には、サイズと外径の合った専用の付属品(Provox Brush
やProvox Flush、Provox Plugなど)のみを使用し、決まった操作以外を行わないように、
患
者に指導すること
。
• 組織浮腫や炎症・感染(あるいはその両方)の徴候がある場合は直ぐに、医師の診察を受け
るよう
患者に指導すること
。
• 気管カニューレまたはストマボタンを使用する場合は、挿入、抜去時にヴォイスプロテーゼ
に無理な力をかけたり、気管側フランジを引っ掛けたりしない形状のものを
選ぶこと
。
1.5 使用上の注意
シャント孔形成時は、形成部位の組織が適切な状態であることを必ず確認してください。過剰な
瘢痕組織や放射線照射による線維化など、適正に欠ける場合は、細心の注意を払って行い、相
当な力をいれないとシャント孔が拡張しないようであれば、処置を中止すること。
• 二期的シャント孔形成を行い、ヴォイスプロテーゼを留置する前に、出血の危険がある血液
凝固異常、あるいは抗凝固療法を受けている患者であるかどうかを
判定すること
。
• 感染の危険を少なくするために、シャント孔形成セットを取り扱う際は必ず
無菌操作で行う
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